味 雰囲気 値段 総合 |
パドヴァ旧市街地中心の広場、ピアッツァ・エルベのすぐ近くにあるオステリアです。これぞオステリア、という雰囲気の店内とそつが無い地元料理。料理の内容と価格のバランスも良いとのことで地元の人々が気軽に足を運びます。昼も夜も、平日も週末も、店前を何時通りがかっても、楽しそうに食事をする人々がガラス越しに、、、。旨いものが食べれる、との大きな期待と共に思わず扉を開いてしまいます。地元の学生から家族連れ、老夫婦、ビジネスマンまで、客層が広いことからももこの店の人気が窺えます。 |
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2023年に閉業
現在「Dei Fabbri」は閉業しています。(2023年8月)
ポルティコの下の雰囲気バツグンのオステリア
パドヴァのレストラン群は全般的に良心的だと思われますが、ここオステリア・デイ・ファッビアもその例からはずれることはありません。決して着飾ることのない、オステリアらしいその店構えは、安心して旨いものにありつける、そんな雰囲気を暗に漂わせています。ヴェネト料理、パドヴァ料理を中心としたメニュー構成。イタリア人はとかく自分の気に入りの店に足繁く通いたがるものですが、ここも定連さん達の集まる場所。私の知人もよくここで夕食をとっています。場所はピアッツァ・エルベにほど近い、ゲットー地区に入ったすぐのところです。昼は仕事仲間と食事に来たグループ、近所の定連さん、夜はカップル、友人同士のグループ、家族連れ、老夫婦、、、つまりは地元の人たちの普段使いできるご指定の店、お気に入りの店のひとつに数えられるオステリアです。
メニューは日替わり。季節を皿で感じます
店近くのピアッツァ・エルベは、日曜日を除く毎朝メルカート(市場)がたち、新鮮な野菜や果物を購入することが可能。この店では、この市場にその時々の旬の野菜を店主自らが仕入れにいきます。ですから、仕入れた野菜により、日々のメニュー内容が変わってきます。メニューは日付の入った一枚のコピーされた紙。ここには通常メニューのほかに、朝の買い物により日々変化するメニューが手書きで書き足されています。イタリアは日本に比べてまだまだ旬が残っており、季節の移り変わりを野菜や果物で感じることができるもの。旬だからこそ力強さもあり、またその時にしか食べられないものを味わうことができるのです。特にランチ時にメニューを追加することが通常のようです。
メニューはヴェネトの伝統料理、”ピアット・ティピコ”
地元の特徴的な料理のことをPiatto Tipico/ピアット・ティピコといいます。この店ではヴェネト料理(パドヴァ、ヴェベツィア、トレヴィーゾ、ヴィチェンツァなど)を中心としたメニュー構成にこだわっています。地元のパスタ、ビーゴリ(太いロングパスタ)はこれまたこのパスタに組み合わせる代表的なソースである、アンチョビのソースかカモのラグーで。そしてイタリア各地それぞれに仕上がりが違うパスタ・エ・ファジョーリ(インゲン豆入りのパスタ)は、もちろんここではヴェネト特有の仕上がりです。インゲン豆は裏ごし、幅広のパスタを不ぞろいに粗く砕いたものを使っています。素朴ですが美味しい、オステリアだからこそ味わえる皿の数々です。
ヴェネトならではの米料理(リゾット)も
ヴェネト州は米の生産地でもあります。ヴェネトを地元とする家庭では、パスタよりも米を食べる頻度が高いとも言われているほどです。パドヴァらしい米料理といえば、Risi e fegatini/リージィ・エ・フェガティーニ。パドヴァの伝統的なリゾットです。パドヴァは”ガッリーナ・パドヴァーナ”という旨い鶏肉が有名な地区でもあり、その内臓をリゾットに利用した歴史があるのでしょう。また、春先には生のピゼッリ(グリンピース)を使ったRisi e bisi/リージィ・エ・ビーズィもお決まりメニュー。そして秋にはフンギ・ポルチーニ、冬はラディッキオ・ディ・トレヴィーゾ。。。ちなみに”Risi/リーズィ”とは、ヴェネトの方言で”リゾット”を指します。ヴェネトのリゾットはトロッとした仕上がりというより、サラリとして比較的スープを残す方法が特徴と言われています。このお店ではこれらのリゾットを楽しむことができます。
セコンド・ピアットはボリューム満点
オステリアならではの気取りのない食堂といった雰囲気のこの店では、アンティパスタからセコンド、と形式的な注文をする必要は全くありません。(もちろんリストランテでもあてはまりますが)店内を見ていると、地元の定連さんなどはセコンドを一皿注文している人が多いようです。メインの肉や魚料理に添えられる付けあわせは大抵がポレンタ。皿も大きくボリュームもあるので、この一皿で充分。ヴェネトはポレンタ(トウモロコシの粉)をよく食べる地域でもあり、パン代わりに料理とともに食べます。柔らかめにドロッとした仕上げのものや、固く練り上げてグリルしたりすることもありますが、この店では付け合せる料理にもよりますが、柔らかいものが添えられていることが多いようです。私も個人的には柔らかめの仕上がりのほうが好きです。
メニュー(2016年)
現在は1割程度、料金が値上がりしていますが、パドヴァの一般的なちょっと高級レストランの値段です。レストランの公式サイトなどにもメニュー表は見つかりませんでした。今も居心地の良い人気のレストランです。(2024年)
Coperto | テーブルチャージ:1名2.5ユーロ |
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Antipasti 前菜 |
Alici marinata, Servite con I crostini di pane(小イワシのマリネクロスティーニ添え)12.4ユーロ、Sarde in’saor’con la polenta gialla(サルデ・イン・サオル(小イワシの甘酢漬け))12.4ユーロ、Lardo di Colonnata,servito con crostini di pane(ラルドポレンタ添え)12.4ユーロ、Bresaola di cavallo,rucora, scaglie di grana(馬肉のブレサオーラ)12.4ユーロ |
Primi Piatti パスタ・ピッツァ |
Risi e fegatini alla veneta con cipollotto e pancetta(ヴェネト風レバーのリゾット)7.5ユーロ、Zuppa Cardinale, passato di fagioli con radicchio rosso crudo(インゲン豆のスープ、ラディッキオ添え)7.5ユーロ、Pasta e fagioli(インゲン豆入りパスタ)7.5ユーロ、Bigoli in salsa di acciughe(ビーゴリ、アンチョビのソース)8ユーロ、Bigoli al ragu d’anatra(ビーゴリ、カモのラグーソース)8ユーロ、Lasagna cotte al forno al radicchio rosso di Treviso e formaggio taleggio(ラディッキオとタレッジョのラザーニャ)8ユーロ |
Secondi Piatti メイン料理 |
Seppie al nero, servite con la polenta gialla(イカの墨煮ポレンタ添え)13.9ユーロ、Coniglio cotto al forno all’aceto balsamico, servito con la polenta gialla(ウサギ肉のオーブン焼きバルサミコ酢のソースポレンタ添え)12.4ユーロ、Baccala alla vicentina, servito con la polenta gialla(バカラ(干タラ)ビチェンツァ風ポレンタ添え)13.9ユーロ |
オステリア・デイ・ファッブリの基本情報
店名 | Osteria dei Fabbri(オステリア・デイ・ファッブリ) |
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おすすめ | |
住所 | Via dei Fabbri, 13, 35122 パドヴァ |
行き方 | ピアッツァ・エルベの南側、ゲットー地区に入る店名と同じファッブリ通りを入ってすぐ左側 |
電話番号 | +39049650336 |
定休日 | なし |
営業時間 | 月-金12:00-14:30 19:00-22:30, 土曜日12:00-15:00 19:00-23:00, 日曜日12:00-15:00 |
座席数 | 80席 |
予算 | 1人20~40ユーロくらい(飲み物別) |
その他 | クレジットカード利用可 |
サイト | https://www.osteriadeifabbri.it/ |
私が「オステリア・デイ・ファッブリ」をお勧めします
昼も夜もお客さんがいっぱいのとても良い雰囲気のオステリアです。料理はどれも素朴で美味しいのでお勧めです。ドルチェにはあまり力を入れていないようなので、無理に頼まなくてもいいかもしれません。観光スポットなどをお得に回れる”パドヴァカード”も有効で、会計時5%の割引になるので、活用してください。(いつまでカード利用可能かは各自確認してください)パドヴァ在住:白浜 スタッフ一覧