味 雰囲気 値段 総合 |
パドヴァ旧市街地内、ピアッツァ・カヴゥールの片隅にあるレストランです。場所柄も良いことからか、平日の昼間でもいい具合に席が埋まっています。週末はもちろん席待ちの人たちが店の外に溢れます。料理は素材の良さを生かした皿の数々、文句無く美味いです。また、ピッツァからでも気軽に食事が楽しめるため、地元の人々の間でも評判の良い店のひとつです。夏場は外にもテーブルが出て、隣接のエノテカとともに賑やかな雰囲気となり、夜遅くまで食事をしながらおしゃべりに高ずる人々でテーブルが埋まっています。 |
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2022年に閉店
パドヴァの「Ristorante Pe Pen」は2022年に閉店しました。
いつでもお客さんでいっぱいの町の中心にあるレストラン
『ペ・ペン』はまさしく町の中心地に位置します。カフェ・ペドロッキ、カフェ・カヴールというパドヴァでも大変に貴重なカフェのあるピアッツァの片隅に入り口を構えます。外観の印象に反し中は奥に深く、内部は小部屋がいくつか重なったような造りとなっており、客席数が保たれているようです。夏は店頭にテラス席が出るため、さらに活気に溢れます。イタリアの夏は日中の日差しは強いものですが、夜は涼しくなり、外気に触れながら食事するのは大変気持ちの良いものです。友人同士、家族連れ、カップルなども多く繰り出して食事を遅くまで楽しみます。この店はカメリエーレ他従業員は全て男性。男性客には少々残念かもしれませんが、きびきびとした働きぶりがまた食事中の心地よさを増強させます。
ここでもお勧めはやはり魚介料理
パドヴァはヴェネツィア近郊のキオッジャから獲れる新鮮な魚介が手に入るため、魚介を使った料理をお勧めにする店も多くあります。ここ、『ペ・ペン』もその例に漏れず。プリミの仕上がりは、それぞれの素材の旨みを生かした美味しさです。ロングパスタ、ショートパスタとも主役の魚介類に野菜などを組み合わせ、パスタとの絡みよく軽快でかつ力強さのある美味さ。そしてセコンドでも、ヴェネツィア近辺ではメジャーなメニューである魚介のグリルやフリットをはじめ、その日のお勧めの新鮮な魚を生で食べるタルタルなども。私はマグロをグリル(メニュー名だとTagliata/タリアータ)で頼みましたが、厚切りのそれが中心はレアに仕上がり、火の通し具合がこれまた絶妙。レモンをキュッと絞っていただき、大満足でした。ちなみに地中海で獲れるマグロは、赤身の肉質が大変美味です。
セコンドの肉料理は・・・
上記では魚のタルタルに触れましたが、牛肉のタルタルも私のお勧めピアットのひとつです。注文後にキッチンでミンチにした牛赤身肉に、刻んだタマネギ、ニンニク、アンチョビ、それからケイパーが皿のまわりに添られ、テーブルに運ばれます。これをカメリエーレが味をつけます。調味料は塩、コショウ、オリーヴオイル、タバスコ、ブランデー、、、これらをフォークとスプーンを使ってしっかりと混ぜあわせます。肉に調味しながらなめらかな状態になるよう、巧みに皿の上で混ぜ合わせるのです。カメリエーレ曰く、ここが仕上がりのポイントだそう。その手際の良さに思わず見とれてしまいます。レストランのカメリエーレはとてもプロ意識の強いものですが、そういう仕事ぶりは見ていて本当に格好いいものです。さて、この混ぜた肉をまた丸い形に戻して皿に盛り、オリーヴオイルと黒胡椒をさっとふり、ようやくテーブルへ。見た目はいたってシンプル。しかし肉の生臭さもなく、味加減もバツグン。ペロリと平らげてしまいます。
ピッツァもおすすめ
昼、夜ともピッツァだけの注文もOKです。ピッツァはナポリ出身のピッツァイオーラ2人が担当。数年前まで石釜があったのですが、店内が暑くなるので、今は電気の釜で焼いています(個人的にはちょっと残念)。しかし、生地の旨さから、ここのピッツァも評判がよい、ピッツァを食べに来る人々も多く見られます。ピッツァにビール、、、最高です。また、ピッツァは注文しなくとも、前菜の盛り合わせとともにピッツァ・ビアンカ(ソース、具なしのピッツァ)を頼むのもまたオツなもの。生地にニンニク、オレガノ、オイルだけをのせてカリッと焼き上げ、熱々のところをいただきます。
ところで店名の『ペ・ペン』って?
以前のこの店のオーナーはエミリア・ロマーナ州出身。名前をジュセッペといいました。エミリア・ロマーナではジュセッペの愛称を”ペペン”というのだそうです。ちなみにジュセッペは南に行くと”ペッピーノ”。イタリアのレストラン名にはよくオーナーや創業者の名が”Da~”とつけられていますが、温かみが感じられていいものですネ。今のオーナーはちょっぴり小太りでちょっぴり長髪のフランチェスコ。店内をカメリエーレとして忙しく働きまわっています。
メニュー(2016年)
現在は1割程度、料金が値上がりしています。レストランの公式サイトにはメニュー表がありますが、料金は書いてありません。(2024年)
Coperto | テーブルチャージ:1名2ユーロ |
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Antipasti 前菜 |
Crema di zucca con puntina di gorgonzola e crostini caldi(カボチャのクリーム仕立てゴルゴンゾーラ風味クロスティーニ添え)9ユーロ、Petto d’oca ,anatra e cinghiale con funghetti insalata(カモ、アヒル、イノシシ肉とキノコのサラダ仕立て)12ユーロ、Zuppa con delizie di mare,aglio,peperoncino,pomodorinoramato(ニンニク、唐辛子、トマトで仕上げた魚介のスープニンニク)10ユーロ、Tavolozza di pesce fresco marinato al pepe verde e rosa con limoni di Sorrento(新鮮な魚のマリネ赤・緑コショウ風味ソレント産レモンを添えて)13ユーロ、Tartara di pesce del giorno con crostini(その日の魚のタルタルクロスティーニ添え)16ユーロ |
Primi Piatti パスタ・ピッツァ |
Taglialini di pasta all’uovo conditi con radicchio di Treviso e porcini trifolati(卵入りタリオリーニ ラディッキオ・ディ・トレヴィーゾとポルチーニ)ユーロ、Risotto mantecato con zucca,Amarone e radicchio di Traviso(リゾット カボチャ、アマローネ、ラディッキオ・ディ・トレヴィーゾ)12ユーロ、Linguine di grano duro conditi con astice,zucchine e granseola(リングイネ オマール、スッキーネ、グランセオラ)18ユーロ、Spaghetti di grano duro conditi con delizie di mare al vezzo dello chef(スパゲティ その日のシェフのお勧め魚介で)10ユーロ |
Secondi Piatti メイン料理 |
Costata di manzo con l’osso alla griglia(骨つき牛肉のグリル)18ユーロ、Grande tartara di manzo al vezzo dello chef(牛肉のタルタル)16ユーロ、Fegato alla veneziana con cipolla e polenta alla griglia(ヴェネツィア風レバーの煮込み グリルしたポレンタ添え)13ユーロ、Tagliata di tonno con pesto di capperi e olive(マグロのステーキ ケイパーとオリーヴのペースト添え)15ユーロ、Tartara di pesce del giorno(その日の魚のタルタル)16ユーロ、pesce spada con olive,capperi e gamberetti al filetto di pomodoro(カジキマグロのステーキ ケイパーと小エビ、スライストマト添え)13ユーロ |
ペ・ペンの基本情報
店名 | Pe Pen Ristorante Pizzeria(ペ・ペン) |
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おすすめ | |
住所 | Piazza Camillo Benso Conte di Cavour, 15, 35121 パドヴァ |
行き方 | 旧市街地にあるデパート『リナシェンテ』の裏。ピアッツァ・カヴール北東側 |
電話番号 | +390498759483 |
定休日 | なし |
営業時間 | 12:00-15:00, 18:30-25:00 |
座席数 | 80席 |
予算 | 1人25~40ユーロくらい(飲み物別) |
その他 | クレジットカード利用可 |
サイト | https://www.pepen.it/ |
私がリストランテ「ペ・ペン」をお勧めします
特に夏場のテラス席は気持ちがよくて大好きです。夜は混むので(特に週末)席待ちになることもありますが、店前にはオシャレなエノテカがあり、そこでアペリティーヴォを一杯飲みながら待つのも楽しいです。パドヴァ在住:白浜 スタッフ一覧