ベネチアの隠れ家的なバーカロ兼レストラン「ド・スパーデ」は美味しくておすすめです

venezia Cantina Do Spade ベネチア
Do Spadeの入り口。トンネルのような道を進むのでお店の前に来るまでわかりません。お店の外には午前中からお酒を楽しむ地元客がいます。
味  
雰囲気
値段 
総合 
2008年10月に新装開店した新しいレストラン。日本のみならず、ガイドブックにはまだ紹介されていないお店ですが、入り口から店内を覗いて僕のアンテナが反応しました。店構えはベネツィアの多くのレストランと同様、バーカロ(酒屋)風。入り口脇には立ち飲みカウンターがあって、奥にテーブルが並んでいます。新しいだけあって内装も綺麗で、オーナーを含めサービスの女の子、コックさん、みんな若くて熱意があって、とても感じのいいレストランです。その後何度か経営者が変わりましたが、今もなお美味しいです(2021年)
【カンティーナ・ド・スパーデからのお知らせ】
  • 2023年12月11日(月)〜12月18日(月)は休業だそうです

ベネツィアの美味しいレストランを探す旅・・・その結果は?

ベネツィアには星の数ほどレストランがありますが、本当に美味しいところを探し当てるのが至難の技です。ベニス在住の人に聞いても困難というのだから、観光客にとってはかなりハードルが高いでしょう。メイン通りなどは、レストランが5メートル毎にありますが、適当に入ると決まって後悔します。料理が運ばれるごとに日本円に換算しながら「高いなぁ~」とため息が出るのです。
今回(2009年3月)、ベネチアで通える美味しいレストランを見つけようと4泊5日で食旅行に行ってきました。そして何軒も食べ歩きした結果、ナンバーワンに輝いたのが今回紹介する「Cantina Do Spade」です。去年見つけた「Ai Promessi Sposi」も美味しいのですが、良い勝負だと思います。

ベネチアの3軒「Osteria Ai Promessi Sposi」「Cantina Do Spade」「Osteria alle Testiere」の予約大変お世話になりました。ご紹介頂いた3軒とも美味しかったですが、2日目のCantina Do Spadeさんがとてもよかったです。遅い時間にも関わらず満席の店内、そしてお店の周りはすっかり閑散として暗いのに Spadeさんだけは現地の方で賑わっているシチュエーションも素敵でしたし、ほぼ全ての店でイカスミパスタ食べましたが、こちらが一番美味しかったです。帰ってきたばかりですが、またイタリア行きたいなぁと思っています(笑) 大変お世話になりました。御礼まで(ベネチア、2023年3月16日)

胸をはって勧めます「Do Spade」は最高!

venezia Cantina Do Spade
お店の入り口はバーカロのカウンターとおつまみが並んでいます。ワインとおつまみで軽い夕食を済ますのにも便利です。

僕がレストランの好き嫌いを決める基準は明確で、1に雰囲気、2に味、3はコストパフォーマンスです。中でも雰囲気が一番大切だと考えていて、特に外国で食事する場合は店員さんがいかに感じが良く親切かが食事の善し悪しを決めると思っています。
この「Do Spade」のサービスは素晴らしいです。僕が訪れた夜にフロアで一人忙しく働いていたのがマルティーナさん。別に彼女が可愛いから言っているのではありません。オーダー時も辛抱強く耳を傾けてくれ、料理やワインの進み具合にも気を配り、テキパキと働いています。イタリアはこういったサービスの良い店が意外と少ないのです。

※アペリティーボ(食前酒)の時間帯は立ち飲みの地元の方で混雑するので、レストランのサービスは多少おろそかになるかも知れません。それも合わせて楽しむと良いでしょう。

アーモイタリアで紹介後、日本人旅行者も増えてサービスが低下したとの情報がありました。ただし経営者も変わって、コロナを経て、再度魅力的なお店にもどっているようです。(2021年)

店内は明るく可愛いです

venezia Cantina Do Spade
店内はこんな感じでとても可愛らしいです。これが嫌みにならないところがイタリアですよね。誰と行っても楽しい貴重な時間を過ごせるでしょう。

この「Do Spade」は、どなたにもお勧めできます。店内は明るく、大げさでなく、可愛らしくて雰囲気良いです。木製のテーブルと椅子、青い壁と落ち着いたライトが「イタリアン・トラットリア」を演出しています。テーブルクロスはなく、簡易の紙クロスを使っているのもお店の雰囲気に合っていて好感が持てます。
恋人と入っても、友達と楽しく食事しても、家族との団らんにも間違いなく最良のお店です。ラグーナの波に揺られるように、ゆったりと楽しいひとときを過ごしてください。

ワイン好きな人に朗報です

venezia Cantina Do Spade
これが美味しい「ピノグリージョ」の白ワイン。口当たりがまろやかでお酒の強くない人でもスイスイ飲めるでしょう。写真は1リットルですが、1/2リットル、1/4リットルもあります。

僕は初めてのお店に入った時、決まってハウスワインを注文します。料理をしっかり作っているお店はハウスワインもきちんとしたものを用意しているものです。頼んだ白はヴェネト州では一般的なピノ・グリージョ(Pinot Grigio)で、ほんのりロゼ色をしていました。口当たりがやわらかく、すっきりしたのどごし。一口飲んで気に入ってしまいました。店主のセバスティアーノさんに聞くと、このワインはお父さんが経営しているレストランのオリジナルブランドとのこと。そう、店主セバスティアーノさんはレストランの家系に生まれ、お父さんはムラーノ島で「Busa alla Torre」という有名なレストランを営んでいるんだとか。この「Do Spade」も去年オープンしたばかりですが、お店のオリジナルは1400年代から続くベネチアでも最も古いレストランの一つだそうです。

「ベネチアのレストランは不味い」は、ウソ!

venezia Cantina Do Spade
「鰯のグリルポレンタ添え」は白くてトロリとしたポレンタのソースにオーブンで焼かれた香ばしいイワシが乗っています。魚が新鮮なので全く生臭くありません。

ベネチアのレストランはよく「観光客がほっといても入るので不味い」といわれます。でもこのお店に入ってそれが間違っていると確信しました。実に旨い!前菜に頼んだ「イワシとポレンタのオーブン焼き」なんて、ちょっと感動ものです。

プリモ・ピアットで注文したのは「Tagliatelle Coda di Rospo(アンコウのタリアテッレ)」と「Lasagne con pesce e zucchine(魚とズッキーニのラザニア)」。タリアテッレはもちろん手打ちで、しっかりとしたアルデンテが小麦の美味しさを引き立てています。ソースとの相性も抜群で上品な味わい。ラザニアもまろやかな味わいで、間違いなく日本人女性は気に入るでしょう。ここならベネツィアの食事が良い旅の記念になること間違いありません。

メイン料理は二人でシェアしました

venezia Cantina Do Spade
「アンコウのタリアテッレ」は抜群なアルデンテでボリューム抜群。日本人に好まれる味と食感です。まろやかな味わいで本当に美味しいです。

予想通りパスタの量はたっぷりでした。前菜同様、メイン料理も二人でシェアして正解です。こういったお店では注文方法に規則などなく、好きな料理を自由に頼んで、料理のシェアも恥ずかしくありません。サービスのマルティーナさんもちゃんと取り皿を持って来てくれました。

ベネツィア一押しのレストランです

venezia Cantina Do Spade
「魚とズッキーニのラザニア」は女性好みの一品です。写真では小さく見えますがお腹いっぱいになるボリュームです。トマトの酸味とベシャメルの甘みが絶妙です。

味良し、サービス良し、料金も合格点。この店を勧めない理由などありません。店員の方もみな親切で一度行ったら数日通いたくなること間違いなしでしょう。皆さんに勧めますが、あんまり混雑しないことを願っています。

この「ド・スパーデ」は細い道にあって、見つけるのがとても難しいです。たどり着けなかった方もたくさんいるようです。本サイト掲載の地図は正しいですが、地図を頼りにしても迷うでしょう。もし分からない場合は近くのお店でレストランの名前を告げて場所を聞きましょう。ヴェネツィアは道が複雑で、住人ですら住所からだけでは分からないことも多いです。

夕食の注文と会計(男1名、女1名、合計60ユーロ)

venezia Cantina Do Spade
オイル、トマト、生クリームと3種類に味付けされたバッカラ(干し鱈)がポレンタを囲んでいます。これをつまみに白ワインは危険です。日本にこんな店があったら毎日通ってしまうでしょう。
  • 2009年3月のオーダーです(イタリア全土で年々料金上昇しています)
  • チャージ:1名1.5ユーロ×2
  • 白ハウスワイン1リットル:おそらく10ユーロくらい
  • 水:1ユーロくらい
  • Sarde “Do Spade”(鰯のグリルポレンタ添):6ユーロ
  • Tagliatelle con “ganasette” di coda di rospo(アンコウのタリアテッレ):14ユーロ
  • Lasagne con pesce e zucchine(魚とズッキーニのラザニア):14ユーロ
  • Tris di baccala’(干しダラの3種盛り):15ユーロ
  • Caffe’(カフェ);1ユーロ×2
スタッフ

僕が「ド・スパーデ」をお勧めします 

美味しいレストランを見つけた時はちょっとした感動があるのですが、この「Do Spade」で食事した時もずいぶんと興奮しました。ベネチアでここまで気に入るお店が見つかるとは思わなかったです。落ち着いて食事をしたい方、美味しいベネト料理を食べたい方、ワインが好きな方、すべての人にお勧めです。僕もまた食べに行きますよ。 

イタリア在住:堂 剛 スタッフ一覧

メニュー(2021年)

公式サイトで最新メニューが確認できます。

Coperto サービス料(席料、パン代込み)2ユーロ
Antipasti
前菜
Baccalà Mantecato con polenta(バカラマンテカート・ポレンタ添え)12ユーロ、Guazzetto di Peoci(ムール貝)12ユーロ
Primi Piatti
プリモ・ピアット
Spaghetti al nero di seppia(イカスミのスパゲッティ)14ユーロ、Spaghetti alle vongole(ボンゴレ・スパゲッティ)14ユーロ、Bigoli in salsa(ビーゴリ・イン・サルサ)14ユーロ、Zuppa di pesce(魚介のスープ)15ユーロ
Secondi Piatti
メイン料理
Frittura mista(魚と野菜のフリット)16ユーロ、Fritolin di Calamari e Verdure Fritte(イカと野菜のフリット)15ユーロ、Coda di Rospo al cartoccio(あんこうのホイル焼き)18ユーロ

カンティーナ・ド・スパーデの基本情報

店名 Cantina Do Spade(カンティーナ・ド・スパーデ)
おすすめ
住所 San Polo, 859, 30125 ヴェネツィア
行き方 リアルト橋から北西に行った運河近く。近くにDo Spadeという橋があります。ヴァポレットだとリアルト橋の一つ北の停留所「Mercato(魚市場)」からが一番近いです。細かい道が多いので地図を睨みながらじっくりと探してください。
電話番号 +390415210583
定休日 なし
営業時間 10:00-22:00
座席数 60席
予算 1人15~40ユーロくらい(飲み物別)
その他 クレジットカード利用可
サイト https://cantinadospade.com/

レストラン利用者からのご感想

  • ベネチアの3軒「Osteria Ai Promessi Sposi」「Cantina Do Spade」「Osteria alle Testiere」の予約大変お世話になりました。ご紹介頂いた3軒とも美味しかったですが、2日目のCantina Do Spadeさんがとてもよかったです。遅い時間にも関わらず満席の店内、そしてお店の周りはすっかり閑散として暗いのに Spadeさんだけは現地の方で賑わっているシチュエーションも素敵でしたし、ほぼ全ての店でイカスミパスタ食べましたが、こちらが一番美味しかったです。帰ってきたばかりですが、またイタリア行きたいなぁと思っています(笑) 大変お世話になりました。御礼まで(ベネチア、2023年3月16日)
  • この度は美術館予約本当にありがとうございました。お陰様で最高の旅行になりました。またヴェネチアにおいては、おすすめの「ド・スパーデ」に行き、とても美味しい料理をいただくことが出来ました。またイタリアに来る機会、又は知人がイタリアに行くと言う話を聞いたら、アーモイタリアを紹介させていただきたいと思っております。(2013年4月)
  • ド・スパーデとても美味しかったです!とくに魚とズッキーニのラザニアは、また食べたいと思い、2回目に行ったら満席で入れませんでした・・残念。本当に充実した旅行となり大変感謝しています。どうもありがとうございました。(2012年11月)
  • カンティーナ・ド・スパーデは迷いましたが現地の人に聞きなんとか辿り着けました。イワシのポレンタ添え、イカ墨のパスタ、あんこうのタリアテッレ、ベネチア風レバーを頼みましたが全部おいしい!特にレバーの臭みが無い事、ソースが抜群においしかったです。もちろんイカ墨、タリアテッレもおいしかったのですがここのレバーが忘れられません。(2012年6月)
  • ベネチアでは Cantina Do Spade(迷って迷ってなんとかたどり着きました!)どれもとても美味しくて大満足でした。何を頼めばいいのかわからないので、HPのメニューがどれだけ役立ったか・・・。逆に飛び込みで入ったロケーションばかりがよくて、値段も高くて美味しくもないお店がどれだけ多いかも痛感いたしました(涙。やはり海外の美味しいお店はガイドブックよりも、現地に住んでいる人に聞くのが一番ですね。今度いつイタリア行かわかりませんが、次回もまた参考にさせていただきます。(2011年7月)
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