入場無料で見る価値あり
大聖堂(il Duomo)の前のリカソーリ通り(Via Risasoli)を真っ直ぐ下っていくか、郵便局の前のガリバルディ通り(Via G. Garibaldi)を東へ真っ直ぐ行くと美術館に着きます。旧市街のなかでも観光ルートから外れているうえに、開館時間が変わっているのでアレッツォ人でも知らない人が多いんですが、数点のジョルジョ・ヴァザーリ(Giorgio Vasari)の絵画を始めとして、彫刻、金細工、陶器など幅広い作品が展示されているうえに入場料は無料なんです。絵画が好きな方や少し足を伸ばしたい方にオススメですよ。
チケット売り場と荷物用ロッカー
入り口から中庭を横切ったところにチケット売り場があり、無料ですがチケットを渡されます。また、荷物はここのロッカーに預ける必要があります。
1階の見どころ
1階で見逃せないのは、マルガリート・ダレッツォ(Margarito d’Arezzo 1260-1275年)の「アッシジのサンフランチェスコ(S. Francesco di Assisi)で、この絵は絵画として優れているだけでなく、歴史学的にも実際のサンフランチェスコに非常に似ていると言われているそうですよ。
2階の見どころ
2階へ上がる階段の踊り場にはメディチ家の要塞から見つかった14世紀初頭の作品と考えられる「大天使ミカエル(S. Michele arcangelo)の彫刻が力強い姿で立っていますが、見所は、2階に上がってすぐの廊下に飾られているジョルジョ・ヴァザーリの「エステルとアッスエロの夕食(La cena di Ester e Assuero)」という絵画です。旧約聖書のエステル記を題材にした2.8mx7.45mという圧巻の大きさの絵をヴァザーリはたったの42日で完成させたそうですが、そんな短期間で仕上げたとは思えないほど人物の服装や表情が細かく描かれています。
その他の作品群
その他にもパッリ・ディ・スピネッロ(Parri di Spinello 1387-1453年)の「慈しみの聖母と聖ロレンティーノと聖ペルジェンティーノの物語(Madonna della Misericordia e Storie dei santi Lorentino e Pergentino)」やバルトロメオ・デッラ・ガッタ(Bartoromeo della gatta 1448-1502年)の「アレッツォからペステの災いを遠ざける聖ロッコ(S. Rocco alontana da Arezzo il flagello della peste)」、ルカ・シニョレッリ(Luca Signorelli 1450-1523)の「栄光の聖母と幼子、聖人、預言者、注文主ニッコロ・ガムッリーニ(Madonna in gloria col Bambino, santi e profeti e il committente Niccolò Gamurrini)」など中世にアレッツォ近郊で活躍した画家の作品がたくさんあって見ごたえのある美術館なので、ぜひ行ってみてください。
国立中世・近代美術館の基本情報
名称 | Museo Nazionale d'Arte Medievale e Moderna(国立中世・近代美術館) |
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おすすめ | |
住所 | Via S. Lorentino, 8, 52100 アレッツォ |
行き方 | アレッツォ大聖堂から西に徒歩5分 |
電話番号 | +39 0575409050 |
休館日 | 月曜日、水曜日、金曜日 |
開館時間 | 火曜日:10:00, 12:00, 16:00, 18:00 木曜日:10:00, 12:00 土曜日:14:15~19:30(常時入館可能) 日曜日:16:00, 18:00 |
入館料 | 無料 |
その他 | |
サイト | http://www.polomusealetoscana.beniculturali.it/index.php?it/195/arezzo-museo-nazionale-darte-medievale-e-moderna |
在住者からのアドバイス
土曜日以外は開館時間に15分だけ玄関が開き入館することができますが、それ以外の時間帯は門自体が閉まっていて入館することができません。予約は必要ありませんが、玄関の空いている時間に行くようにしましょう。入館した後は自分のペースで見学をして、好きな時に外に出ることができます。アレッツォ在住:松若 朋恵 スタッフ一覧