ウルビーノに行ったら必食のクレーシャ・スフォリアータ
レストランで郷土料理ももちろんですが、ここウルビーノに来て食べ忘れてはもったいないのがこのクレーシャ・スフォリアータと呼ばれる薄焼きパンのサンド。ロマーニャのピアディーナの親戚のようなものですが、卵入りのしっかりした生地と、スフォリアータという名の通り、パイの様に何層にもラードと練りこまれている生地がこの地域の特徴。ラードというと強いにおいが・・と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、中部イタリアの上質な豚のラードは、とにかく軽くて甘い(!)香りがするのです!
バターをあまり使わないこの地域の主な動物油脂はラード。揚げ菓子ですら、ラードで揚げられるものもあるくらいです。
500年以上の歴史
このクレーシャ・スフォリアータのオリジナルのレシピは1500年代にさかのぼるといわれています。相当なグルメであった宮廷人たちがこの上品な薄焼きパンを好んで食べていた、という文献があるほどで、なるほど当時の庶民には卵もラードも大切に使わなければいけない高級品でしたでしょうから毎日食卓に上るパンにこのようにたっぷり卵やラードが使われていたとは考えかねます。歴史を超えて現在ではウルビーノ庶民の1番人気のファーストフードと化した伝説の薄焼きパンということになりますね。
こちら「Ragno d’oro」が一押しです
さて、在住者イチオシの地元人が通う本物のクレーシャ・スフォリアータが食べられるお店を紹介しましょう。ラファエッロ通りを登りきり、ラファエッロの銅像のあるローマ広場に出たら向かって右にあるのがこ”Ragno d’oro”。金の蜘蛛、という意味のこのお店はウルビーノで一番初めにクレーシャ・スフォリアータを始めたお店です。もともとは家庭料理で飲食店で食べるものではなかったのですが、消え行く庶民の郷土料理を再認識すべく、60年代ごろからまた姿を見せ始めたクレーシャ。今ではすっかりB級グルメの王道となりました。
人気は「Salsiccia e Erba」と「Gratin」
キッチンではベテランのおばちゃんたちが手際よく生地を伸ばし、レストランでの夕食のために備えていました。もちろんクレーシャだけを手前のオープンバールでいただくこともできます。そして中に何を挟むかが迷いどころ。人気があるのは”Salsiccia e Erba”という、グリルした豚ソーセージと野菜のソテーを一緒に挟んだものか、トマト、ズッキーニ、ナス、赤ピーマンなどの夏野菜をパン粉でオーブン焼きにした”Gratin”を挟んだものの2種類。
1つ5ユーロと嬉しい安さ!
焼き立てをほおばるときは生地の香ばしい香りと具のハーモニーが口に広がり、満足すること請け合いです。1つで十分おなかがいっぱいになるので5ユーロ前後というお手ごろ価格もうれしい1品。坂道の多いウルビーノを歩き疲れたら、こちらでガブリ、はいかがでしょう。 ここ”Ragno d’oro”は、オープンエアーのレストランになっているので、4月中旬から9月ごろまで開いている夏季営業のレストランです。もちろんピザや地元モンテフェルトロの郷土料理にも舌鼓をうてますので、ウルビーノにおいでの際はぜひ行って頂きたい場所のひとつです。
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ラーニョ・ドーロの店舗情報
店名 | Ristorante Pizzeria Ragno d'oro Urbino(ラーニョ・ドーロ) |
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おすすめ | |
住所 | Viale Don Giovanni Minzoni, 2, 61029 ウルビーノ |
行き方 | ウルビーノ大聖堂から徒歩8分、中心街内 |
電話番号 | +39 0722327705 |
定休日 | なし |
営業時間 | バール:8:00~22:00、レストラン:12:00~15:00 / 19:00~23:00 |
予算 | 1人€5-€20くらい(飲み物別) |
その他 | クレジットカード利用可 |
サイト | https://www.facebook.com/ragno.oro/ |
私が「クレーシャ・スフォリアータ」をお勧めします
夏季営業のレストランですので、4月初頭や9月下旬には気候によっては閉まっている場合もあるかもしれません。事前に電話確認をすることをお勧めします。マルケ州・カーイ在住:Yukiko Hayashi スタッフ一覧