フェデリコ公とその息子グイドバルド1世が眠る霊廊、サン・ベルナルディーノ教会。ウルビーノの郊外にあるその佇まいからは、まるで小高い丘の上から一番ウルビーノが美しく見える場所をフェデリコ公のために選んだかのごとく、モンテフェルトロ領の丘陵と一体となった町の美しい風景を望むことが出来ます。
フェデリコ公の亡き後、彼と彼の後継者たちを埋葬するためのモンテフェルトロ家の霊廊として、1482年から1491年ごろにかけて建立されたと言われています。
創建の運営をしたのは宮廷のお抱え建築家であったフランチェスコ・ディ・ジョルジョ・マルティーニとその協力者ドナート・ブラマンテ。軍隊の要塞を思わせるルネサンス様式の外観から、軍人であったフェデリーコへの敬意が伺えます。教会内部にはフェデリコ公とグイドバルド公の大理石の胸像が左右に設置され、一番奥の聖職者祈祷席にはフィリッポ・ビジョーリによる聖母子画が見られますが、ここには1810年にナポレオンの軍隊によって接収されたピエロ・デッラ・フランチェスカの筆による”聖会話式の祭壇画”(現在はミラノのブレラ美術館蔵)が、フェデリーコ自身の希望により飾られていました。
この祭壇画がここにあった時代、戦乱の時代に生きながら人文主義的な調和と静寂に満ちた空間を求めたフェデリーコの理想の世界がピエロの絵の中に刻まれ、眠れる彼の魂を慰めていたことに間違いはないでしょう。
サン・ベルナルディーノ教会の基本情報
名称 | Chiesa di San Bernardino(サン・ベルナルディーノ教会) |
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おすすめ | |
住所 | Via Ca' Corona, 61029 ウルビーノ |
行き方 | ウルビーノ市街地のそと、大聖堂から東へ徒歩25分 ウルビーノの外側から車で2分 |
電話番号 | |
休館日 | 無休 |
開館時間 | |
入館料 | 無料 |
その他 | 中心街からは離れていますので、車がなければメルカターレ広場から7番線でバスが出ています。所要時間は10分ほど。不特定の時刻なので時刻表を参考にしましょう。 (時刻表は下記のページから) アドリアバス社サイト > ORARI(時刻表) > Orario servizio urbano Urbino > 7番バス(Borgo Mercatale - S. Bernardino - Torre) |
サイト |
ウルビーノは車があると便利です
とかく交通の便があまり良くないのが内陸部ですが、思い切ってレンタカーを借りてしまえば、時間短縮が出来る上にモンテフェルトロ領ゆかりの地グッビオやサン・レオ、カステルドゥランテと呼ばれたウルバー二ア、近郊の美しい村々を回ることも出来て有意義な旅になりますよ!旅慣れた方にはおすすめです。マルケ州カーイ在住:林 由紀子 スタッフ一覧