創建が1365年に遡る歴史のある礼拝堂で、単廊でシンプルなゴシック様式ですが、それゆえに内部のフレスコ画の美しさに目を見張るものがあります。
ファサードはネオゴシック様式でディオメデ・カタルッチの手によって近代に修復されましたが、内部の壁面は、1415年から1416年にかけてサンセベリーノ・マルケ出身の兄弟、ロレンッオとヤコポ・サリンベニーニの手によって描かれた”聖ジョバンニの生涯”のフレスコで埋め尽くされ、ウルビーノにおけるゴシック美術の代表的な作品とされています。
現在は消耗してしまいましたが正面右上端に小さく描かれた怪物の目には描かれた当時、光る素材が使われ、ある時間に聖堂内の窓から差し込む光が怪物の目に反射するように計算されており、それを見た人々を恐慌させるのに一役買っていたとのエピソードがあります。
サン・ジョバンニ礼拝堂の基本情報
名称 | Oratorio di San Giovanni Battista(サン・ジョバンニ礼拝堂) |
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おすすめ | |
住所 | Via Federico Barocci, 31, 61029 ウルビーノ |
行き方 | ウルビーノ市街地の中心 |
電話番号 | +39 0722910259 |
休館日 | 無休 |
開館時間 | 月~土:10:00~13:00 / 15:00~18:00 日曜日:10:00~13:00 (※)閉館20分前からの入館はできません |
入館料 | 10歳~14歳まで:1.5ユーロ 15歳以上:2.5ユーロ |
その他 | |
サイト |
このフレスコ画が必見です!
マルケのジオットと呼ばれたサリンベリーニ兄弟のフレスコ画はウルビーノルネッサンス以前の美術史で最も重要な作品の1つです。トルコの海沿いにあるシノーぺと呼ばれる町で発見された赤土を使った”シノーぺの赤”という顔料で塗られた壁面に当時のラフスケッチのような筆跡も見られ興味深いです。マルケ州カーイ在住:林 由紀子 スタッフ一覧