プブリコ宮殿(Palazzo Pubblico)
カンポ広場にあるシエナの市庁舎、「プブリコ宮殿」。「プブリコ」というのが英語の「パブリック」にあたり、ここがかつてのシエナ共和国の市庁舎でした。13~14世紀のゴシック様式の建築で、現在は半分が市役所、もう半分は美術館として使われています。
プブリコ宮殿の中にある市立美術館には、イタリア中世絵画を代表するシエナ派の巨匠、シモーネ・マルティーニの代表作「マエスタ」や、壁三面に描かれたロレンツェッティの大作、「善政と悪政」のフレスコ画があり必見です。
また、この美術館の階段を登ると、カンポ広場とは反対側のテラスに出ます。階段が少し急で息が切れますが、テラスからシエナの町並みや、周りの美しいトスカーナの田園風景遠を写真に撮ることができますので、ぜひトライしてみてください。
マンジャの塔(Torre del Mangia)
プブリコ宮殿の横のマンジャの塔は、シエナのシンボル的な存在です。1300年代中ごろに建てられ、全長88m、避雷針を入れると102mの高さがあります。塔の中に約400段の階段があり、チケットを購入して上まで登ることができますが、エレベーターはありません。全て階段で登ることになります。塔の上から真下のカンポ広場の全景を見渡すことができ、オススメです。
マンジャ=mangiare(食べる)
「マンジャ」という変わった名前は、イタリア語の”食べる”を意味する「マンジャーレ」からきています。1300年代、最初にこの塔の鐘をついていたジョバンニという男性が道楽者で知られていたことから、「食い扶持をパクパク食べてしまう」という意味の「マンジャ・グアダーニ」というニックネームで呼ばれていました。その「マンジャ・グアダーニが鐘をついていた塔」を省略して「マンジャの塔」という名になったのです。
見た目重視?
細長くスッと伸びるマンジャの塔。最上部の白い石の部分は14世紀シエナ派の画家、リッポ・メンミがデサインしたもので、まるでお花のようです。見た目には非常に美しい塔ですが、ちょっと待って、これっておかしくありませんか?鉄筋がまだなかった中世時代、このような高い塔を建てる場合、通常下を太く、上を細くするか、あるいは上に行くほど窓の部分が大きくなる、シエナの大聖堂の鐘楼のように、下を重く上を軽くして安定感を出そうとします。
ところがマンジャの塔の場合、上に重たい石、下にそれより軽いレンガが使われているのです。安定性ではイマイチですが、おそらく当時のシエナの人々は見た目の美しさを重視したのでしょう。塔に登っている時に急に地震でも起きたら…と思うと、スリル感満点です。
大学の友達とトスカーナを回り、シエナではマンジャの塔に登りました。入り口前には列ができていて15分くらい待って、入り口を入るとロッカーがあり手荷物を全部入れなければなりません。階段が狭くて荷物があると上りと下りの人がすれ違えないからだそうです。わたしはデジカメだけ持って登りました。ちなみにロッカーの小銭は後で戻ってきます。最上階までは長く細い階段が続くので結構つかれます。ヒールとかではきついかも・・・最後の1、2階は風もあってちょっと怖かったですが最上部からの見晴らしは素晴らしいです。塔の鐘はまだ動いているので景色を眺めながら鳴るのを待ちましょう。(2018年7月)
トスカーナ周遊サービス開始!
フィレンツェを拠点にシエナ、ピサ、サンジミニャーノなどを車で日帰り観光します。完全個人ツアーなので、好きなペースでゆったりと観光できて快適。サンジミニャーノで世界一のジェラートを食べ、キャンティのワイナリーでワインテースティングなど楽しいですよ。
ツアーの詳細はこちら『トスカーナ日帰りツアー』
プッブリコ宮殿(シエナ市立美術館)の基本情報
名称 | Palazzo Pubblico - Museo Civico di Siena(プッブリコ宮殿(シエナ市立美術館)) |
---|---|
おすすめ | |
住所 | Piazza del Campo, 1, 53100 シエナ |
行き方 | シエナの町の中心です |
電話番号 | +39 0577292111 |
休館日 | 無休 |
開館時間 | 10:00-18:00 |
入館料 | 6ユーロ |
その他 | |
サイト | https://www.comune.siena.it/node/478 |
シエナへようこそ!
フィレンツェからバスで1時間半、半日観光にも便利な町です。道中、絵画のように美しいトスカーナの田園風景をご堪能になったあとは、私と一緒に中世の街並みをゆったりと散策しましょう。もちろんプライベートツアーですので、お客様一人ひとりのニーズに合わせてアレンジ可能です。スタート時間、コース、美術館など、自由にリクエストしていただけます。まずはお気軽にメールにてお問い合わせください。シエナ公認ガイド:山本 春美 スタッフ一覧