8の「謎」とは?
お城の外観に象徴される8角形にはじまり、数字の「8」にまつわる建築、装飾などは驚くほどいたるところに見つかります。カステル・デル・モンテにいらした際には、以下に挙げられた箇所を踏まえながらじっくり見学してみてください。重要なキーワードが見つかるかもしれません!
「8」のチェックポイントをご紹介します!

(一部の装飾は肉眼では見えにくい可能性があります)
- お城の中央にある八角形の中庭
- 八角形のそれぞれの頂点に配された8つの塔とそれぞれの八角形の塔
- お城の内部にある地上階と2階にある8つの部屋
- 中庭の地面の下に設置された大きな水槽(中庭と同じ八角形と断定される)
- 入口の扉左の軒下(軒蛇腹)に配置された8本の四葉のクローバー
- 同じ軒下の低い部分に施された8本の四葉のクローバー
- 部屋の柱頭にある8枚の葉
- 部屋の天井中心点にある8枚の葉
- その他、同じ位置にある装飾
- 地上階の最初の部屋:8枚のブドウの葉
- ほかの部屋:8枚のひまわりの葉
- 5番目の部屋:8枚の葉と8枚の花びら
- 8番目の部屋:8枚のアカンサス(ハアザミ)の葉
- 2階の最初の部屋:8枚のイチジクの葉

唯一、数字の「8」に由来しないのが2つの小柱で仕切られた「三連窓」です。他はすべて二連窓なので、外観から探してみてください。この三連窓から眺められるのがアンドリア市街なのです!
まだある、カステル・デル・モンテの驚異!
この城は天文学的にも数学的にも正確に黄金比を用いて設計されたことがわかっています。例えば、ユリウス暦の8番目の月にあたる月の8番目の日、現在の10月8日には、南西の高窓からと中庭側の低窓までを太陽光が一直線に入る、とのこと。通常は高窓と低窓に差し込む光は添付の写真のように屈折して見えるのですが、この日だけは異なるそうです。
また、春分と秋分の日の正午には建物の影が八角形の中庭の1辺とぴたりと重なる、という現象も起こるそうです。これらの不思議な光と影のマジックをぜひ見に行きたくなりますね!

特別なフェデリコの思い入れとは?
キリスト教ではキリストが復活する重要な日が8日目、一方イスラム教では天国をあらわす吉数。フェデリコ2世は、6回目の十字軍を率いてエルサレムの地に赴いた際に訪ねていた「岩のドーム」(イスラム教第三の聖地と言われる、2つの正方形を45度ずらした構造をもつ八角形の美しい神殿)にちなんで、カステル・デル・モンテにも八角形を採用したのではないか、という説がひとつあります。

フェデリコ2世は学識、数学、天文学、自然科学に非常に長けていたと言われています。ナポリ大学の創設者としても広く知られています。また、フェデリコ2世は幼少時代をイスラム文化やビザンティン文化の融合したシチリアで育ち、ラテン語・ギリシャ語・アラビア語など6ヶ国語を習得していたと言われています。
偶然の産物?
カステル・デル・モンテ築城の立地は、当時からキリスト教の聖地とされていたシャルトルとイスラム教の聖地メッカの2点を結ぶ直線上にあるそうです。フェデリコ2世が生涯の幕を閉じた1250年もそれぞれの数字を分解すると、1+2+5+0=8 奇しくも「8」。ますます謎は深まるばかりです。
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イタリア在住者からのアドバイス
カステル・デル・モンテ付近にある唯一のレストラン&バールはちょうどお城の入口付近にあります。週末は団体の観光客でにぎわっています。バスの待ち時間にゆっくり食事するのもお勧めです。バールのスペースには十字軍の鎧も展示されています。また、公衆トイレはお城の散策路(正面入口を背にして左側)の階段を下ったところにあります。イタリア在住:アーモスタッフ スタッフ一覧