サン・ニコーラ聖堂 その起源と歴史
バラ窓が特徴的な概観からロマネスク様式が見て取れるサン・ニコーラ聖堂(Basilica di San Nicola)。
その起源を遡れば、バーリの船乗り達が小アジアのミラ(Myra:現在のトルコの都市)から盗んで来た聖ニコーラの聖遺物を安置するために、1087年、ベネディクト派の僧がサン・ニコーラ聖堂の建設を始めた、という記述が残っています。この記述を元に、1987年には聖遺物移転900年の記念式典が行われ、聖堂内にもその記念碑が残されています。
また、内部を横切っている幾つものアーチは15世紀に起きた地震の後、補強のために加えられたもの、バロック様式の豪華な装飾は17世紀に加えられたものです。
バーリの守護聖人、サン・ニコーラ
日本では“サンタクロース”の名でおなじみのバーリの守護聖人“サン・ニコーラ”。
毎年5月には“サン・ニコーラ祭(Festa di San Nicola)”が開かれ、12月6日は“サン・ニコーラの日(Giorno di San Nicola)”として町は祝日、聖堂内はもちろん町中にも様々な聖ニコーラのモチーフが見られます。聖ニコーラはバーリの町、文化、人々の中に大きく息づいているのです。
よく注意して見てみると町中でも聖ニコーラの像があちこちで見られますよ!
聖堂内の見所
聖堂内に足を踏み入れるや否や圧倒されるのが、バロック様式の華麗な天井画や説教壇。様々な宗教的モチーフが描かれた絵画に、びっしり彫刻された黄金色のふち飾りが施されており、大変豪華です。
また、絵画、彫刻、銅版画等で表された聖ニコーラが聖堂内の様々な箇所で見られます。
なお、サン・ニコーラ聖堂はバーリの主要教会であるため、毎週末のようにバーリっ子の結婚式が行われています。セレモニー中の観光は控えましょう。
地下聖堂では各国からの巡礼者が祈りを奉げています
足元の美しいモザイク、様々なイコン、ギリシャ十字(縦と横の長さが同じ十字形)が多用された地下聖堂(cripta)もぜひご覧になってみてください。入って正面奥の左右に出入り口があります。
聖ニコーラの遺骨はこの地下聖堂内にあり、今もイタリアのみならず各国からの巡礼者が絶えません。地下聖堂では熱心な信者が様々な言語で祈りを奉げている光景が特に多く見られます。
見学時は肌の露わな服装を避ける、携帯電話の電源を切る、私語を慎む等の基本マナーを守ることはもちろん、お祈り中のかたがいらっしゃる場合はカメラのフラッシュもOFFにする等の配慮を忘れずに。
アーモイタリアの現地ツアー、送迎車サービス
南イタリアの「運転手付き専用車」を予約いたします
貸切チャーターの車で、バーリ、マテーラ、アルベロベッロなどを安全に効率よく移動できます。渡航前に予約して現地で安心・快適に旅しましょう。日本人ガイドも同伴可能です。詳しくは下記ページをご覧ください。
サン・ニコラ聖堂の基本情報
名称 | Basilica San Nicola(サン・ニコラ聖堂) |
---|---|
おすすめ | |
住所 | Largo Abate Elia, 13, 70122 バーリ |
行き方 | 司教座大聖堂から向かう場合、まず司教座大聖堂の北側に出てラ・トゥルッラ通り(La Trulla)を右に進み、2つ目のカルミネ通り(Strada del Carmine)へ左折後、100mほど進むとサン・マルコ通り(Strada San Marco)に出ます。サン・マルコ教会に沿う形で進んでから右折し、サンタンセルモ小広場(Piazzetta Sant'Anselmo)に出たら左手に聖堂のあるLargo Abate Elia(アバーテ・エリア大通り)が見えてきます。 |
電話番号 | +39 0805737111 |
休館日 | なし |
開館時間 | 7:00-13:00、16:00-19:30 |
入館料 | 無料 |
その他 | |
サイト | http://www.basilicasannicola.it/ |
イタリア在住者からのアドバイス
個人的には入り口扉の両脇に対になって鎮座しているカバの像がツボです。“なぜカバ?”という思いと、厳かと言うよりはむしろ、ユーモラスな表情と優しい瞳が印象的で、なんだかとっても癒される存在です。イタリア在住:スタッフ スタッフ一覧