見どころ
アドリア海を眼下に見渡せる静かで落ち着いた県庁舎で美術鑑賞はいかがですか?同じアドリア海の港町として栄えたヴェネツィアの絵画との対比、プーリア州にゆかりがある作者のブロンズ像、彫刻、マジョリカ焼、ナポリのプレゼーピオ*などが約20の展示室に所狭しと並び見ごたえは十分あります。全作品をゆっくり鑑賞するには2時間ほど見たほうがよいと思います。旅程に余裕があるときにぜひお出かけください。
*preseio:キリスト降誕の場を人形で表現した模型
注目すべき貴重な作品をご紹介します。

絵画は主に15~16世紀のヴェネツィア派の宗教画、15~17世紀のプーリアの作者、17~18世紀のナポリ派の作品で構成されています。特筆すべきコレクションは、バーリ近郊モルフェッタ出身の画家コッラード・ジャンクイントの作品です。彼はローマで多くの装飾画を制作した後、マドリードに渡りフェルナンド6世の支援を受け大成したそうです。また、バーリ出身の画家の作品は1800年代の小さな展示室(Saletta dell’Ottocento)に集めてあります。
ヴェネツィア絵画の2大流派、ベリーニ家とヴィヴァリーニ家

15世紀のヴェネツィア派最大の巨匠と称されるジョヴンニ・ベリーニ(Giovanni Bellini)の作品が自動ドアで仕切られた特別展示室にあります。San Pietro martireという聖人をタイトルにした斬新なアイデアの作品です。一方、ベリーニ家と並びヴェネツィア絵画を代表するヴィヴァリーニ家の始祖アントニオ・ヴィヴァリーニ(Antonio Vivarini)による、ポプラ材の上に描かれたテンペラ画のマドンナ母子像も見逃せません。こちらは第2展示室にあります。また、ルネサンス期を代表するティントレットの作品もあります。
絵画以外にも興味深い作品があります。

17~18世紀のプーリアで制作されたマジョリカ焼、500体近くの羊飼いから構成されるナポリのプレゼピオ、展示室の床に直接無造作に陳列された彫刻やブロンズ像なども間近に鑑賞できるので見ごたえあります。最後の展示室にはイタリア印象派と呼ばれる19世紀トスカーナ地方を中心として興ったマッキアイオーリの絵画が50点も楽しめます。日常の生活や風景、戦時中の兵士を題材にしたものなど、自然の光による明暗(マッキア)の表現は実に見事です。また、イタリアの大手ナポリ銀行の所蔵品まであります。
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バーリ県立絵画館の基本情報
名称 | Pinacoteca metropolitana di Bari(バーリ県立絵画館) |
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おすすめ | |
住所 | Via Spalato, 19 Lungomare N. Sauro, IV piano, 27, 70121 バーリ |
行き方 | Piazza del Ferrarese(フェッラレーゼ広場)より徒歩の場合は、南寄り海沿いの大通りLungomare A.di Crollalanzaを800mほど進むと右手にPalazzo della Provincia(県庁舎)が見えてきます。絵画館はこの建物内4階にあります。 駅前からは複雑な道のりになるので、amtabバスをご利用ください。アルド・モーロ広場から2、12、14番の3路線で15分程度。いずれもLungomare N. Sauroで下車後、正面に県庁舎入口があります。 |
その他 |
イタリア在住者からのアドバイス
ジャンクイントの作品は第16室に数点展示されています。ロココ様式のとても繊細な雰囲気をもっている絵画で個人的に気に入っています。ぜひお見逃しないようにご覧ください。イタリア在住:スタッフ スタッフ一覧