近代パレルモの象徴
マッシモ劇場は1897年、ヴェルディの『ファルスタッフ』でこけら落としが行われました。当時パレルモは経済的に著しい発展を遂げ、まさにベル・エポック。その時代を象徴するのがマッシモ劇場です。
設計はパレルモ出身の建築家、ジョヴァン・バッティスタ・フィリッポ・バジーレ。建築資材から内装に至るまで、殆どをシチリア産でまかなうなど、この劇場にかけた期待の大きさがうかがえます。ただ建設が33年という非常に長期に渡ったため、完成に導いたのは建築家の息子のエルネスト・バジーレです。
そのためもあり、外観は壮大な新古典主義様式、内部はリバティ様式(アール・ヌーヴォー)の、とても優美な劇場です。
ヨーロッパで3番目に大きいオペラ劇場
ウィーンのオペラ座、パリのガルニエ宮のオペラ座に次いで、3番目に大きいオペラ座です。とはいえ客席数はそれほど多くなく1400席弱。観客席以上に舞台が大きいのが特徴です。どの位大きいかといえば、昔『アイーダ』が上演された時、本物の象が登場した程です。
広大なマッシモ劇場建設のため、教会や修道院などが破壊されたのですが、そのため劇場内には修道女の幽霊が出るという噂もあります。
23年間の眠りから目覚める
マッシモ劇場は1974年から23年間閉鎖されていました。名目は修復だったのですが、実際は殆ど手を付けられず見捨てられた状態だったとのことで、パレルモの人々はとても悲しい思いをしていたそうです。
劇場オープン100周年に当たる1997年、アッバード指揮で再オープン記念コンサートが行われ、翌年『アイーダ』で完全復活。それ以降、毎年様々なプログラムが組まれて、イタリア内外から著名な歌手が客演しています。
2007年には日本公演も行い、ヴェルディの『シチリア島の夕べの祈り』、レオンカヴァッロ『パリアッチ』&マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』が上演されました。
『ゴッドファーザーPart3』でも撮影
日本の方たちにとっては、でも、映画『ゴッドファーザーPart3』の後半、息子がオペラ歌手デビューする場面で使われた劇場と言った方が分かりやすいかも?!マイケルを中心としたファミリーの面々が息子の晴れ舞台を観ていたのはロイヤル・ボックス。舞台が終わった後、マイケルを狙った弾がそれ、娘に当たる場面は正面の階段で撮影されています。
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マッシモ劇場の基本情報
名称 | Teatro Massimo(マッシモ劇場) |
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おすすめ | |
住所 | Piazza Verdi, 90138 パレルモ |
行き方 | パレルモ中央駅、パレルモ大聖堂より北側。 パレルモ中央駅から、101, 102, 104, 107のバスが劇場前まで行きます。 |
その他 | 劇場見学ツアー 開館時間 火曜日~日曜日10:00~15:00(最終ツアー14:30) 入場料 5ユーロ 公演カレンダーも公式サイト内にあります |
イタリア在住者からのアドバイス
世界有数のオペラ劇場であり、『ゴッドファーザー』の舞台もになった劇場です。内装も素晴らしいので、時間があれば劇場見学ツアーに参加されることをお勧めします。一番良いのはオペラを観に行くことですが!オペラ開催日にパレルモにいるのであれば、当日券があるか確認してみるのも良いかもしれません。イタリア在住:アーモスタッフ スタッフ一覧