ミラッツォ城

他民族の足跡が残る美しい城

街に数多く存在する建築物の中で最も重要と言っても過言ではありません。街のどこにいても見られるこの存在感のある、実際に中に入ってみないと真の深みが分からない素晴らしいお城。去年から今年にかけて大修復され更に美しくなり、今まで公開されていなかった場所も見られるようになりました。ミラッツォのナイトスポットの多い郊外地区に城壁への入り口があります。中へ入るとすぐに洞窟のような場所へ入ります。そこを出ると、城壁地区（昔はこの区域に実際に町がありました。）への入り口があり、いつも見張りのおじさんが座っています。話しかけると、お城の簡単な説明をしてくれたり入り口の後ろにある教会を見せてくれたりとても親切です。城壁地帯に入ってすぐの城壁はちなみにスペインのものです。

旧ドゥオーモ（Duomo Antico）

城壁の中に入ってすぐ、旧ドゥオーモを目にすることができます。普通、イタリアの町に大聖堂ドゥオーモは町のシンボルとして一つしかないのですが、ここミラッツォにはこの宮ドゥオーモと現在使用されている新しいドゥオーモの二つがあります。この旧ドゥオーモは、1608年にあの有名なミケランジェロの弟子であったカミッロ・カミリアーニ氏による設計で建設が開始されました。現在は、中はかなり空っぽでがらっとした印象ですが、美しさは未だ健在であります。内部は真っ白で、結婚式を挙げるのにピッタリなイメージです。お城と同様に、ヨーロッパから国定史跡に登録されています。
また、ここ旧ドゥオーモの横には劇場があり、オペラやコンサートなどが開催されます。

城壁地帯には絶景ポイント多数！

旧ドゥオーモのあと、更に城の方向へ歩き出していくと議会跡があります。建物の一部は１７世紀の前半には改築されて、ベネディクト派の修道院としても使用されていました。この建物は今は廃墟となっていますが、お城への通り道なので覗いてみるのもいいでしょう。旧ドゥオーモから廃墟までの直線の道は、絶景となっていてミラッツォの街が見渡せます。城内にも、旧ドゥオーモと劇場を見渡せる絶景スポットやミラッツォ海岸線を見渡せるポイントなどがたくさんあります。ふと横を見渡すと絶景が広がっていた・・・なんてことも。シャッターチャンスを逃さないように！

歴史を辿れる城内の建築物

お城は様々な建物から構成されており、多数の民族の足跡が残されていると言えます。外側から順に、占領の歴史が辿れるようになっています。城壁地帯に入ってすぐの壁はスペイン族（16～18世紀）、城の外壁はアラゴン族（15世紀）、城内には更にノルマン期（11～12世紀）に建てられた壁、アラブ族（9～11世紀）によって作られた塔があります。塔の手前には、ファシズムの時期に建設されたファシストの大きい収容所が存在感を見せています。また、塔の横にはシチリア王兼神聖ローマ帝国王でもあったフリードリヒ二世（1194-1250）の命によって立てられた議会所があります。

夜のお城も素敵！

お城は残念ながら日暮れ前の6時半頃に閉めてしまうのですが、夜は城壁地区全体がライトアップされていてとても綺麗です。近くで見上げるためには、郊外地区の入り口付近からが一番です。昼間とはまた一味違った雰囲気のあるお城を堪能してみましょう！

ミラッツォ城の基本情報