味 雰囲気 値段 総合 | ドゥカーレ宮や聖ロレンツォ大聖堂に程近い旧市街の中に位置する老舗のお店で、パスティチェリア(ケーキ屋)としてはジェノヴァの中でも有名ですが、オペラ作曲家ジュゼッペ・ヴェルディが滞在中に惚れこんで毎朝通ったそうです。バールとしての開店は朝7時半からなので、朝食を取ることもできますし、平日はランチも楽しめます。街散策で疲れた際のティータイムに立ち寄ってもよいと思います。時間がない場合には、いくつかお勧めドルチェをお持ち帰り用、お土産用にして試される価値はあります。(2012年10月) |
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2023年に再オープンしました
偉大な作曲家ジュゼッペ・ヴェルディが愛したクライングーティはパンデミックの影響で2020年に閉店が決まり、市民から強く惜しまれました。募金活動などでも再開にはたどり着けませんでしたが、ついに2023年に同市内の「パティスリー Duoce」のオーナーたちによって新しい歴史をスタートするとになりました。
旧市街の花形、歴史的な優美さを保つティールーム
ジェノヴァの旧市街の建物は、所々修繕はされても、外観は昔のままで古びた雰囲気をそのまま継承しているところがほとんどですが、一歩建物内に足を踏み入れてみると、優雅で豪奢な室内装飾に目を見張り、内外のギャップを感じられることが多々あります。このお店もそんな場所のひとつ。外側は昔のままで、うっかりしていると通り過ぎてしまうぐらい地味ですが、14世紀建築の歴史的な建物内のティールームは18世紀のバロック様式の装飾で飾られています。
クライングーティ兄弟のジェノヴァ・ドリーム
今ではジェノヴァの歴史的なお店のひとつと認定されているこのカフェの始まりは1826年に遡ります。スイスドイツ語圏の小さな村、サン・モリッツに近いポントレジーナからジェノヴァにやって来た4人のクライングーティ兄弟。ジェノヴァの港から新大陸に夢をつかみに行くために旅立つつもりでしたが、出発するのが困難な状況に。お金もなく、身の回り品も少なく、途方に暮れそうでしたが、彼らにはお菓子作りの技がありました。運良くソズィーリア広場でお菓子作りを再開した彼らのお菓子の評判は瞬く間にジェノヴァっ子たちの間に広まり、有名になったのです!
巨匠ヴェルディの愛したFalstaffを食べてみよう!
「椿姫」や「アイーダ」などのオペラ作曲で著名なジュゼッペ・ヴェルディが、公演や旅でジェノヴァに滞在していた際には、このお店に毎日のように通っていたそうで、店内にはヴェルディの肖像画と共に、クライングーティ兄弟に宛てた「親愛なるクライングーティ、君たちの“Falstaff”は最高だ」と書かれたメッセージカードが飾られています。“Falstaff(ファルスタッフ”はヴェルディの最後のオペラ作品の題名でもありますが、彼がこよなく愛したこのお店のブリオッシュにも同様に名付けたのです。
ガンベロ・ロッソのバール部門に掲載
イタリアのミシュランと呼ばれるガンベロ・ロッソという番付のガイドブックがありますが、そのバール部門にも掲載されているお店です。お店の看板は「ジェノヴァケーキ」という名前の“Torta Zena(トルタ・ゼーナ)”。ほんのりとリキュールを感じるザバイオーネのクリームをマジパンで包んだトルタで、繊細な味わいです。他のお店でも名称を変えて類似商品を出しているところもあるそうですが、オリジナルはクライングーティのトルタとのことです。
パスティチェリアですが、ランチもイケるんです♪
日替わりでランチメニューが提示されますが、第一皿のパスタはソースとパスタの種類をお好みで組み合わせることができます。筆者の一押しは、トレネッテ・アル・ポルトフィーノ。ポルトフィーノ(Portofino)は東リグーリアの高級リゾート地の町の名称ですが、リグーリアにはポルトフィーノという名前のパスタソースがあります。トマトソースにバジルのジェノヴェーゼ・ペストをミックスしたもので、ペストのみのパスタとは異なり、ジェノヴァやリグーリアにおいても、どこのお店でも食べられるわけではないのですが、クセになります!クライングーティでポルトフィーノソースに惚れました。
メニュー(2012年10月)
今のところ公式サイトなどはなく、最新料金は現地で確認する必要があります。2020年に一度閉店して、2023年に新しいオーナーの元、再オープンとなったので、下記料金とは大きく異なると思われます。ご注意ください。(2025年)
チャージ | テーブルチャージ:0.5ユーロ(テーブルセッティング・パン代) |
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Primi piatti パスタ |
Trenette Portofino(トマトとジェノバソースのトレネッテ)6.5ユーロ、Spaghetti Arrabbiata(アラビアータ・スパゲッティ)6.5ユーロ、Gnochi Speck e Zafferano(スペックハムとサフランのニョッキ)6ユーロ、Penne Pomodoro e Ricotta(トマトとリコッタのペンネ)5.5ユーロ、Fettuccine al salmone(サーモンのフェットゥチーネ)6.5ユーロ、Fettuccine con Gamberi(小海老のフェットゥチーネ)6.5ユーロ |
Secondi Piatti メイン料理 |
Bistecca ai Ferri(鉄板焼きステーキ)7ユーロ、Saltinbocca(サルティンボッカ)7ユーロ、Milanese con patatine fritte(ミラノ風カツレツ、フライドポテト添え)7ユーロ、Stocafisso al Verde 7.5ユーロ、Melanzane alla Parmigiana(茄子とチーズのグラタン)6.5ユーロ、Frittata di Verdure(野菜のオムレツ)6.5ユーロ |
Contorno 付け合せ野菜 |
Tortine di Verdura(野菜のタルト)4ユーロ、Verdure grigliate(グリル野菜)、Verdure bollite(茹で野菜) |
フラテッリ・クライングーティの店舗情報
店名 | Fratelli Klainguti(フラテッリ・クライングーティ) |
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おすすめ | |
住所 | Piazza di Soziglia, 98, 16100 ジェノバ |
行き方 | Genova Piazza Principe駅から10分弱。 駅バスターミナルの少し先に見える薬局を左に曲がると突き当たりにエレベーター(Balbi-Dogali)があります。上へ到着後、出口正面にダルべルティス城の正門が見えます。門の先に続く小径を進むと到着します。 |
電話番号 | +39 010 8602628 |
定休日 | |
営業時間 | 7:30〜19:30 |
予算 | 1人15~30ユーロくらい(飲み物別) |
その他 | |
サイト | https://www.botteghestorichegenova.it/it/le-botteghe/bar-pasticceria-klainguti/ |
私が「フラテッリ・クライングーティ」をお勧めします
良いお天気の時だったら、ランチはパラソルの下でというのもよいですが、カフェの装飾もポイントが高いので、中で美味しいお菓子と一緒にお茶するのもお勧めです。イタリア式の甘い朝食を、食べに行くのも乙ですね。イタリア在住:アーモスタッフ スタッフ一覧