ジェノヴァの町のシンボル「ドゥカーレ宮殿」
古くは中世、ジェノヴァ共和国の統治拠点で、ジェノヴァの貴族、ドーリア家とフィエスキ家が所有していた建物が入手された後、1939年最初の総督であるシモン・ボッカネグラの下、ドゥカーレ宮となりました。ドゥカーレ宮とは「総督の宮殿」を意味します。
16世紀後半には、要塞でありながらも、優美かつ力強い技巧を使用したマニエリズモの様式を特徴とする建物に様変わりします。
1777年の火災により、大議会室や小議会室を初め、大幅な損傷を受けましたが、さらに新しい装飾やマテオッティ広場側の新古典主義の様式を取る荘厳なファサード(外壁)と共に生まれ変わりました。
1797年、ジェノヴァ共和国の終焉に伴い、ドゥカーレ宮は要塞の意味が薄れ、自治体の行政本部、後には法廷となります。その後、数回の修復が重ねられ、最近では、1980年から1992年の間に、文化財保存のための修復としては、ヨーロッパ内でもより広範囲に及ぶもののひとつとして実現されました。
現在では、建築美術が鑑賞される以外に、議会、展覧会、講演会などが行われる他、資料館や図書室、レストランや各種ショップなどが入った多目的文化会場として使用されており、2001年にはGサミット/先進国首脳会議、2004年には欧州文化都市のメインイベントとしての展覧会「ルーベンス年、美術と建築1900-2000」、2005年には「日本、美術の変遷」が実施されてきました。
通常部分だけでも楽しく見学できます
一般に通常開放されている部分を見学するだけでも、建築様式から中世の息吹を感じることができますが、気になる展覧会やイベント開催時には、ぜひ入場されることをおススメします。展覧会の説明書きはたいていイタリア語と英語で記載されていますが、その機会にしか見られない会場の装飾や美術も鑑賞することができます。特に、大議会室(Sala del Maggior Consiglio)の巨大なシャンデリアや装飾、総督の小聖堂(Capella del Doge)の壁全体に描かれた絵画などは、目を見張るものがあります。
館内のレストラン、ブックショップも利用しましょう
館内のレストランやカフェ、ショップはモダンなデザインで、現代イタリアのファッショナブルな雰囲気をかもし出していて、お洒落です。
トイレに関しては、1階のカフェ内以外に、展示会場になる場所の中や、非常に分かりにくい場所に設置されていますので、探す時はチケットオフィスや店員さんに尋ねるのが良いでしょう。
ドゥカーレ宮の基本情報
名称 | Palazzo Ducale(ドゥカーレ宮) |
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おすすめ | |
住所 | Piazza Giacomo Matteotti, 9, 16123 ジェノバ |
行き方 | ジェノヴァ・ブリーニョレ駅より 徒歩:約10分。駅を出て右手のメインストリート9月20日通り(Via XX Settembre)を真っ直ぐ、デ・フェラーリ広場(Piazza De Ferrari)まで歩き、広場のつきあたり。 バス:デ・フェラーリ広場(Piazza De Ferrari)方面行き、17・18・18/・19・33・37・37/・39・40・46・47番に乗り、デ・フェラーリ広場/地下鉄デ・フェラーリ駅前で下車 ジェノヴァ・プリンチペ駅より 徒歩:約15分。駅を出て、真っ直ぐ伸びるバルビ通り(Via Balbi)を直進し、ゼッカ広場(Largo della Zecca)で右折。カイローリ通り(Via Cairoli)・ガリバリルディ通り(Via Garibaldi)を直進し、フォンターネ・マローゼ広場(Piazza delle Fontane Marose)につきあたったら右折し、4月25日通り(Via XXV Aprile)を直進するとデ・フェラーリ広場(Piazza De Ferrari)が見え、広場の右手の建物 地下鉄:約10分。駅を出て、右へ行くドーリア通り(Via Doria)を直進すると、左眼下にメトロを表す「M」という標識があるところが地下鉄のプリンチペ駅で、デ・フェラーリ(De Ferrari)方面行きに乗り、デ・フェラーリ駅で下車 バス:デ・フェラーリ広場(Piazza De Ferrari)方面行き、30・35番に乗りデ・フェラーリ広場で下車 |
電話番号 | +39 0108171600 |
休館日 | なし(有料展示は月曜休館) |
開館時間 | 9:00-18:00 月曜日のみ 14:00-18:00 |
入館料 | |
その他 | |
サイト | https://palazzoducale.genova.it/ |
館内のカフェやブックショップもおすすめ
ジェノヴァの隠れた名所。ジェノヴァの中心地フェッラーリ広場(Piazza de Ferrari)にある宮殿は荘厳な造りで、館内にはレストランやカフェ、ブックショップもあります。一度訪れてみることをおすすめします。イタリア在住:堂 剛 スタッフ一覧