現地ではクレジットカードの利用が基本
最近のイタリアでは、ほぼすべての店舗でクレジットカードやタッチ決済が利用できます。日本よりもキャッシュレス決済が進んでいます。ホテル、レストラン、カフェ、ファストフード、スーパーマーケット、美術館の入館、鉄道券売機、地下鉄、バスの乗車、有料トイレなどなど、利用できる範囲はほぼすべてとも言えます。キャッスレス決済に困ることはないでしょう。
- クレジットカード:Visa、Mastercard、Maestroが広く利用できます。AmexとJCBは利用できない場合があります。
- タッチ決済(コンタクトレス決済):Visaタッチ、Mastercardタッチもほぼすべての端末で対応しています。AMEXタッチは利用できる場所は50%くらいです。
- スマートフォン/スマートウォッチ:Apple Pay(アップルウォッチ)、Google Pay、Satispay(QRコード決済アプリ) なども多くの端末が対応しています。

アーモイタリアからのアドバイス
イタリアでは2016年にクレジットカードリーダー(POS)の設置が義務付けられました。そのためほとんどの店舗でクレジットカードが使えます。もちろん故障などで現金のみの場合もありますが、メインの支払いはクレジットカード、売店などで小さな買い物だけユーロ現金を使うのが良いです。
各都市の公共交通機関のタッチ決済の対応状況
ほぼすべての都市の地下鉄やバスで、タッチ決済が利用可能です。専用アプリも不要、事前登録も不要なので、旅行者も何も考えずに地下鉄やバスに乗車できます。
イタリアの主要都市の交通機関のコンタクトレス決済の対応状況一覧
| 都市 | 交通機関 | クレジットカード決済・ コンタクトレス決済の対応状況 |
|---|---|---|
| ミラノ | 地下鉄、バス、トラム | タッチ決済OK、スマホ決済OK、スマートウォッチ決済OK 券売機はクレジットカードも可 |
| ローマ | 地下鉄、バス、トラム | タッチ決済OK、スマホ決済OK、スマートウォッチ決済OK 券売機はクレジットカード可 |
| ベネチア | 水上バス | タッチ決済OK 2025年8月から水上バスもタッチ決済可能との情報あり。詳しくは本ページ下部を確認ください。 少しでも不安な場合は従来のICカードを購入するのがベターです |
| フィレンツェ | バス、トラム | タッチ決済OK、スマホ決済OK、スマートウォッチ決済OK |
| ナポリ | 地下鉄、周遊鉄道、ケーブルカー | タッチ決済OK、スマホ決済OK、スマートウォッチ決済OK |
| イタリア全土 | 鉄道の券売機 | クレジットカード可 |
| イタリア全土 | タクシー | 基本的にクレジットカード可 ただし運転手によって「現金のみ」と言ってくることが稀にあり。 |
ミラノの地下鉄、バス、トラムのコンタクトレス決済方法
ミラノの地下鉄、バス、トラムはすべてATM社が運営しているので、基本いずれの乗り物も決済方法が同じです。事前登録不要で、コンタクトレス決済が使えるのでとても快適です。
ミラノの地下鉄はタッチ決済が利用できます
- ミラノ地下鉄では非接触決済が利用できます。
- 非接触決済に対応した改札口で、非接触決済対応のクレジットカードやデビットカード、スマートフォン、スマートウォッチをタッチします。
- 手数料もかからず、正しい運賃を支払えるので安心・確実です。
- 事前登録も不要なので、初めて乗車したときでも、すぐに「ピッ」とタッチして支払い完了です。
- システムが最適な運賃を計算するので、地下鉄を利用の際は、追加料金を避けるため、乗車時と降車時の両方でカードをタッチしましょう。
- Mastercard, Visa, American Express, Maestro, VPay, Apple Pay, Samsung Pay が利用できます。

ミラノのバスはタッチ決済が利用できます
- ミラノのバスは、非接触型クレジットカード(タッチレス決済)、スマートフォン、またはスマートウォッチを車内のリーダーにかざすことで乗車券を支払いできます。
- 手数料もかからず、正しい運賃を支払えるので安心・確実です。
- 事前登録も不要なので、初めて乗車したときでも、すぐに「ピッ」とタッチして支払い完了です。
- 2重支払いにならないよう、支払いに使いたいカードまたはデバイスのみをかざしましょう。
- 乗り換えの場合でも、システムが自動的に適切な運賃を計算します。
- Mastercard, Visa, American Express, Maestro, VPay, Apple Pay, Samsung Pay が利用できます。

ミラノのトラムはタッチ決済が利用できます
- ミラノのトラムも、ミラノの地下鉄やバスと同じ運行会社なので、それらと同様にタッチ決済が簡単にできます。
- Mastercard, Visa, American Express, Maestro, VPay, Apple Pay, Samsung Pay が利用できます。
- 降車時:トラムを降りる前に、カードをもう一度リーダーにかざしてください。これは通過するゾーンを確認し、最低運賃を適用するために重要です。
ローマの地下鉄、バス、トラムのコンタクトレス決済方法
ローマの地下鉄、バス、トラムでは、「Tap & Go」という非接触決済の端末が導入されていて、ローマの交通機関(メトロ、バス、トラム)で共通して利用できます。いずれの乗り物も決済方法が同じです。事前登録不要で、コンタクトレス決済が使えるのでとても快適です。
ローマの地下鉄はタッチ決済が利用できます
- はい、ローマ地下鉄では、タップ&ゴー(Tap&Go)システムが利用できます。
- 非接触型カード(クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード)または対応スマートフォン/スマートウォッチを改札口のリーダーにかざすだけ。
- このシステムはすべての駅で利用可能で、複数回乗車する場合の1日あたりの料金を含め、運賃が自動的に計算されるので悩む必要はないです。例えば1日に5回目を利用した場合は自動的に「24時間券料金(定額7ユーロ)」に切り替わり、それ以降の料金が加算されなくなります。
- Mastercard, Visa, American Express, JCB, UnionPayのクレジットカード、Mastercard, Maestro, Vpayのデビットカード、さらに、それらが利用可能なスマホ、スマートウォッチ、ウェラブルデバイスでも利用できます。
- 乗り換える場合は、バスやトラムのリーダーにも同じカードをかざしてください。
- Tap&Goについては、下記ページで詳しく解説しています。


ローマのバスはタッチ決済が利用できます
- ローマのバスも地下鉄と同じATAC社が運営しています。
- 地下鉄同様にコンタクトレス決済(Tap&Go)が利用できます。
- 地下鉄、バス、トラムなどの乗り換え時は、毎回タップしましょう。システムが最適な(最安値の)運賃となります。
- Mastercard, Visa, American Express, JCB, UnionPayのクレジットカード、Mastercard, Maestro, Vpayのデビットカード、さらに、それらが利用可能なスマホ、スマートウォッチ、ウェラブルデバイスでも利用できます。
- 乗車時に下記写真のような、バスの中にあるカードリーダーにタッチして、OKがでれば決済完了です。

ローマのトラムもタッチ決済が利用できます
- ローマのトラムも、ローマの地下鉄やバスと同じ運行会社なので、それらと同様にタッチ決済が簡単にできます。
- Mastercard, Visa, American Express, JCB, UnionPayのクレジットカード、Mastercard, Maestro, Vpayのデビットカード、さらに、それらが利用可能なスマホ、スマートウォッチ、ウェラブルデバイスでも利用できます。
- 乗り換え時など、最適な料金にするため、必ず毎回同じカードを利用する必要があります。
ベネチアの水上バスもタッチ決済が可能になりました
2025年8月から、ベネチアの水上バスもタッチ決済での乗船が可能になったとのことです。ただし、現時点で24時間/48時間/72時間/168時間のタッチ決済を利用した人がいないため、実際に利用した人の声は届いていません。不安な場合は従来のICカードを購入利用しましょう。
- 2025年8月から、ベネチアの水上バスもタッチ決済(クレジットカードのコンタクトレス決済)が利用可能になりました。
- Mastercard、Visa、Maestro、VPay、American Expressの非接触型カードが利用可
- デビットカードは利用不可
- 1回券(9.50ユーロ)だけでなく、24時間、48時間、72時間の乗り放題もタッチ決済で利用できるとのことです。
- 【例:24時間乗り放題をタッチ決済で利用する方法】
例えば、25.00ユーロのデイリーパス運賃に達するには、最初の有効化から24時間以内に3回乗車するだけです(最初のタップは9.50ユーロから)。つまり、利用者は最初の購入(タップ)から無制限に24時間利用でき、料金も28.50ユーロ(9.50 x 3回)ではなく25.00ユーロで固定となります。 - 時間券の料金は下記の通りです。水上バス専用のICカード(Venezia Unica)の購入と同じ金額です。複数回タッチ決済した場合、自動的に最適な料金のみが請求されます。
- Venezia Daily Pass (24時間)・・・25ユーロ
- 2 days (48 hours)・・・35ユーロ
- 3 days (72 hours)・・・45ユーロ
- 7 days (168 hours)・・・65ユーロ
- (注意)上記チケットはマルコポーロ空港発着の船には利用できません。
- 最大5名様まで、複数回のお支払いが可能です(1分以内に5回のタップイン)。
→これは十分に注意が必要です。きちんとタップできたか不安なとき、すぐに再タップすると2名分の支払いが発生することになります。なので、複数人数で、24時間以上の乗り放題を利用したい場合は、異なるクレジットカードを利用するのがベターでしょう。 - 詳細は下記の公式サイトで確認できます。少々複雑なので、最新情報を含め、下記ページで確認しましょう。
(伊語)https://avm.avmspa.it/it/content/pagamenti-europay-mastercard-e-visa
(英語)https://avm.avmspa.it/en/content/pagamenti-europay-mastercard-e-visa
ベネチア水上バスのタッチ決済が不安な場合は、従来のICカードを購入利用しましょう。
- ベネチアの水上バスは専用のICカード(Venezia Unica)を購入して、そのICカードを乗船時にタッチします。
- 専用ICカードの購入はオンラインでも現地でも可能です。いずれもクレジットカードで購入できます。
- ベネチアの水上バスの専用ICカードの購入方法は下記ページをお読みください。


フィレンツェのバス、トラムのコンタクトレス決済方法
フィレンツェには地下鉄がなく、市内のバス、トラムともに共通乗車券で、同じ非接触決済の端末(Tip Tap)が導入されています。バスとトラムは相互に乗り換え可能で、乗車券1枚で90分間、乗り換え自由です。タッチ決済の場合も同じく90分有効で、バスもトラムも何度でも乗り換えできます。乗り換え時も必ず毎回タップする必要があり、時間内なら引き落としされません。
フィレンツェのバスはタッチ決済が利用できます
- フィレンツェのバス料金を支払うには、乗車後すぐにクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、または対応スマートフォン/スマートウォッチを非接触型認証機にタップする必要があります。未払い状態で検札係に遭遇すると、大きな罰金が課せられます。
- タップすると、タップ認証機の画面が緑色に変わり『OK』と表示されます。これで支払い完了です。一方エラーの場合は赤く『エラー』と表示されるので、再度タップしましょう。同じ端末を利用していれば、何度タップしても余分に課金されることはありません。
- 市内路線は乗車時にタップするだけです。一方、郊外路線は距離によって料金が変わるので、降車時にもタップする必要があります。
- 検札員のチェックを受けた場合は、TAPに使用したカードの下4桁を係員に提示してください。
- MasterCard、VISA、American Expressのコンタクトレス認証マークが表示されているすべてのコンタクトレスクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、さらにそれらが登録されているスマートフォンやウェアラブルデバイス(ApplePay、Google Wallet、SamsungPay)も利用可

フィレンツェのトラムもタッチ決済が利用できます
- フィレンツェのトラムも、フィレンツェのバスと共有のタッチ決済です。
- フィレンツェのバスと同じルールで運用されています。
- 普通の紙切符も、タッチ決済も1回の支払いで90分間利用可能で、バスもトラムも相互的に何度でも乗り換えできます。乗り換え時も必ず毎回タップする必要がありますが、時間内なら引き落としされません。90分を過ぎた場合はもう一度タップして、追加支払いする必要があります。
ナポリの地下鉄、周遊鉄道、ケーブルカーのコンタクトレス決済方法
ナポリ市内の移動で多くの人は地下鉄、バスを利用するでしょう。また多くの人が眺めの良い観光名所「ヴォメロの丘」「ポジリポの丘」にケーブルカーも利用します。またポンペイやソレントに行く「Circumvesuviana鉄道」も利用者が多いです。
地下鉄、ケーブルカー、Circumvesuviana鉄道(EAV)のいずれもタッチ決済(Romaと同じTap&Go)で支払い可能です。一方、ナポリ市内バスはまだタップ取り端末が導入されていないようです。
ナポリの地下鉄、周遊鉄道はタッチ決済が利用できます
(注意)ただしEAV鉄道では駅によって、まだタッチ決済可能なリーダーが設置されていない駅もあるようです。ナポリ、ポンペイ、ソレントの駅は設置されているので、タッチ決済での乗車が可能です。
- ナポリの地下鉄、周遊鉄道EAVは日本の地下鉄と同じように、入口にゲートがあって、そこでタッチ決済が利用できます。
- 重要!距離によって料金が変わる路線もあるので、出口でも同じカード(あるいは同じ端末)を使ってタップしましょう。忘れた場合、料金が余分に請求される可能性があります。
- ローマと同じ「Tap&Go」が導入されていて、下記のカードとデバイスがコンタクトレス決済ができます。
- Mastercard, Visa, American Express, JCB, UnionPayのクレジットカード、Mastercard, Maestro, Vpayのデビットカード、さらに、それらが利用可能なスマホ、スマートウォッチ、ウェラブルデバイスでも利用できます。

ナポリのケーブルカーでもコンタクトレス決済がすすんでいます
- ナポリのケーブルカー(フニコラーレ)でもタッチレス決済が進んでいて、主要駅ではすでに導入されています。
- 使い方は他の施設と同じで、読み取り機にクレジットカード(またはスマホなどタッチ決済可能なデバイス)をかざして『ピッ』とするだけです。
- ケーブルカーは基本、どの距離でも定額料金なので、出口では読み取り端末タッチは不要な可能性が高いです。

