シンプルな教会とフレスコ画が見どころです
グッビオの町を取り囲む外壁沿いをロープウェー乗り口の方へ登ってゆくと見えてくるポルタ・ロマーナ(古代ローマの門)の手前に見えてくるこのサンタアゴスティーノ教会。
1251年に施工が始まり1294年に完成したと言われており、教会正面部分は1700年代に再建されたものです。内部は一身廊型になっており、8つのアーチで支えられた天井部分の木造の骨組みは16世紀に補強され、教会内部との美しい調和が現在でも保たれています。かつては教会の壁面のほとんどがフレスコ画で覆われていたそうですが、現在アプス(祭壇背後の奥室)全体と、いくらかの壁面部分に大変見ごたえのあるフレスコ画が残されています。
アプシスの部分には、26場面にわたる古代キリスト教の神学者、アウレリウス・アウグスティヌスの生涯が、15世紀初頭にグッビオで活躍したオッタビアーノ・ネッリ(Ottaviano Nelli)とその弟子達によって描かれました。アプスの上部にあたる部分にはキリストと布教者らの様子が描かれ、アーチ正面の部分には”最後の審判”(Giudizio Universale)のシーンが描かれており、これにはウルビーノのサン・ジョバンニ礼拝堂も手掛けたサリンベリーニ兄弟の協力があったとも言われています。
さらに教会の身廊部分の向かって左にはビルジーリオ・ヌッチ(Virgilio Nucci)によって1580年に描かれた”キリストとサマリア人”が、右側にはオッタビアーノ・ネッリによる”恩寵の聖母”のフレスコ画があり、この教会内の注目すべき絵画として挙げられます。これらのフレスコ画群はグッビオにおける国際ゴシック派の代表的なものであり、グッビオの美術を堪能するためには見逃せない教会と言っても過言ではないでしょう。
サンタゴスティーノ教会、在住者からのアドバイス
サンタアゴスティーノ教会のフレスコ画を堪能した後は、教会手前のサン・ジローラモ通りをさらに登ったところにある、かご型ロープウェイを利用してインジーノ山頂までの広々としたパノラマを楽しんでみましょう。山頂にはサントゥバルド聖堂もあり、聖堂横のレストラン兼バールで景色を堪能しながら食事を取ることも出来るので、町歩きあとのリラックスにはもってこいですよ。ただし、寒い季節に利用するときはあたたかい服装で。
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サンタアゴスティーノ教会の基本情報
名称 | Chiesa Parrocchiale di S. Agostino(サンタアゴスティーノ教会) |
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おすすめ | |
住所 | Via di Porta Romana, 06024 グッビオ |
行き方 | グッビオの町の中心 |
電話番号 | +39 0759273814 |
休館日 | なし |
開館時間 | 8:00-12:00 / 15:00-18:00(変動の可能性あり) |
入館料 | 無料 |
その他 | |
サイト |
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