中世の絵画や宗教具、近代美術まで展示されています
ドゥカーレ宮殿から程近いところにある司祭の館と呼ばれるPalazzo dei canonici、この中にグッビオでも見どころのひとつであるディオチェザーノ美術館(司教区博物館)があります。
建物そのものが5世紀から建てられ始めた、歴史ある司教の住宅であった館で、独特な建築法、入り組んだ回路や採光に工夫されたつくりになっており、迷路の入ったような独特の空間です。内部には13世紀からのフレスコ画が壁面を飾り、絵画、彫刻など多くの作品がおさめられており、グッビオの宗教美術の一通りを楽しむことが出来ます。
また考古学コーナーでは貨幣、陶器などの発掘品も展示されており、宗教具コーナーの司教の祭具なども興味深いコレクションの1つです。特にミトラと呼ばれる典礼の執行時に司教がかぶる冠のコレクションが素晴らしいです。
さらにこの美術館の有名な見ものは、カノーニチの樽と呼ばれるヨーロッパに実在するワイン用樽のなかでも1番大きい樽で、かつてここに住んでいたカノーニチ(司教座聖堂参事会員)たちの1年分のワインを貯蔵しておくための樽だったそうです。カンティーナにドンと置かれた樽は室内にあふれんばかりの大きさで、天井に開けられた穴から上の階の部屋を通して樽の中にワインを注ぎ込んでいたそうです。また、この美術館の特徴は歴史的展示物とともに近代の地元の彫刻家の作品なども展示されており、新しいものと古いものの融合が独特の空間を作り上げているところが興味深いと言えます。
ディオチェザーノ美術館、在住者からのアドバイス
この建物はグッビオの石造りの古い物の中では大変特徴があり、大きくはありませんが魅力のある空間です。こちらでは有名な話ですが、聖職者や司教はいつの時代にもその財力と権力から、その土地で最も美しい魅力的な場所に住居を構えていたものでした。ここもその論外ではなく、こんな素敵な住宅に住めるなんて・・と言わせるものがあり、1年中空になることのない巨大なワイン樽も彼らの生活が何不自由ないものであったことを物語っています。もちろん重税と過酷な農作業や労働に憤慨していた庶民の反感を買っていたことには間違いないでしょうが・・・・。
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司教区博物館の基本情報
名称 | Museo Diocesano(司教区博物館) |
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おすすめ | |
住所 | Via Federico da Montefeltro, 06024 グッビオ |
行き方 | グッビオの町の中心 |
電話番号 | +39 0759220904 |
休館日 | 月曜日、5月15日、5月20日、6月2日 |
開館時間 | 6月14日~9月30日:火曜~日曜 10:30~18:00 10月1日~6月13日:火曜~日曜 10:30~17:00 (*)閉館30分前からは入場できません |
入館料 | 5ユーロ |
その他 | 13歳までは無料 ツーリストカード所持者は3ユーロ |
サイト | http://www.museogubbio.it/ |
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