聖ヨハネ大聖堂(Duomo di San Giovannni Battesta)

Duomo di Torino
聖ヨハネ大聖堂(ドゥオモ)のかつての聖骸布礼拝堂。ここが1997年に火事になった。現在修復工事中。

Duomo di Torino
聖ヨハネ大聖堂正面

Duomo di Torino
聖ヨハネ大聖堂 主祭壇

Duomo di Torino
聖骸布礼拝堂(左)と主祭壇

Duomo di Torino
聖骸布のビデオを上映(伊、英、仏、独)

聖骸布とドゥオモ

重厚な鋼鉄のドアを一歩入ると、石で四方をかこまれた空間独特の冷気が全身を包む。
キリスト教最後にして最大の謎、「聖骸布 せいがいふ」(Sacra Sindone)が保存されているのは、ここトリノにある聖ヨハネ大聖堂、トリノ市民が呼ぶところのドゥオモ(Duomo di San Giovannni Battesta )である。

聖骸布とは、十字架に磔にされたイエス・キリストの遺体を包んだとされる布のことで、拷問にかけられたのち磔にされた男性の全身像が横4.37m 縦1.11mのリネン布に写し出されている。
敬虔なキリスト教信者は、現在もこれをキリストその人の像だと信じており、ローマ法王もこれを信仰の対象とするコメントを出している。

この布は、1000年に渡って紛失したとされていたが、フランスのトロワ地方で14世紀半ばに発見され、その後はフランス貴族サヴォイア家の所有となる。ようやくトリノの地に安息を見いだしたのが1578年、現在はバチカンの監督下にトリノ市が厳重に保管している。

この聖ヨハネ大聖堂、1997年4月11日に火災となり、危うく聖骸布を焼失する危機を経験している。聖骸布は無事救出されたものの、トリノ市民が息をのんで救出劇を見守ったその夜のことは、現在も語りぐさとなっている。
その火災以来、聖堂部分(写真では建物右側のドーム屋根部分)は現在も工事中である。

本物?偽物?トリノの聖骸布とその歴史

聖骸布は、「マンディリオン」とよばれて歴史に登場する。
キリストの死後、現在のトルコにあったエデッサというキリスト教徒の町にもたらされ、王の癩病を治した奇跡の布とよばれた。
その後、布はコンスタンティノープルに移る。10世紀ごろのことだ。その後、十字軍の手によってコンスタンティノープルが略奪の憂き目にあった時、聖骸布は行方不明となる。十字軍がこの布を政治取引の材料としてフランス王に献上したとか、ローマ法王に提出したとかされるのはこの後の空白期間であるが、どの説も確信を持って語られることはない。

現在まで描かれてきたキリストの像や顔は、聖骸布を模写して制作されたものだとされるし、聖骸布自体を書いた絵画も多く存在する。これは、聖骸布を聖遺物として崇めてきた歴史の現れといえる。

サヴォイア家と聖骸布焼失の危機

長らく失われたとされていた聖骸布が次に登場したはフランスのリレーという町で、1353年のことである。1453年にサヴォイア家の所有となってシャンベリーに移されてから、1983年まで、サヴォイア家が聖骸布を守り続けた。

聖骸布がイタリアの小都市トリノに保管されるに至ったのは、トリノがサヴォイア家の首都となった1578年で、それ以来トリノの聖ヨハネ大聖堂に保管されている。

その間、聖骸布はシャンベリーで火災にあい(1532年)、銀製の櫃の中に折畳まれていた状態で、四隅を焼失してしまう。布に開いた三角形の穴や、茶色の焼けこげ痕はこのときに付いたもの。
火災はもう一度あった。1997年に聖骸布は、 現在も保管されているこの聖ヨハネ大聖堂で再度焼失の危機にさらされる。しかしこの時も、聖骸布は救出されて無事だった。

本物?偽物?論争は続く

近年実施された放射性炭素年代測定による分析の結果(誤差は5%以下とされる)、この布は13―14世紀のものだと結論づけられ、キリスト教世界に震撼が走った。
しかしながら、それでは繊維から採取された13世紀には絶滅した死海付近の植物の花粉に説明がつかない。また、現代の技術をもってしても聖骸布と同一のものを作成することができていない。さらに、聖書の「キリスト受難」の記述と多くの共通点があるのは否定できない。

解明されない謎を秘めた、まさに現代のミステリー。
数あるキリスト教聖遺物(聖十字架、聖杯など)の中で唯一、現在も大規模な真偽論争の繰り広げられているものが、この聖骸布なのである!

聖骸布の礼拝堂

トリノのドゥオモ、入って左奥に聖骸布は安置されている。華麗な礼拝堂一階部分が防弾・防水・防火処理の施された分厚いガラスで仕切られ、聖骸布の眠る祭壇がしつらえられている。
壁には聖骸布に写ったキリスト像の顔部分が掲げられており、誰でもそこで聖なる布に祈りを捧げることを許される。(礼拝堂の前での写真撮影は禁止)
以前は聖骸布のレプリカが展示されていたが、現在は聖骸布博物館に移動されている。

残念ながら、実物の聖骸布を目の当たりにする機会はごく限られている。最後の一般公開は2010年で、その際は6週間の公開期間中に世界中から260万人以上が同教会に訪れたという。
次回の一般公開の予定はまだ出されていないが、前々回の公開は2000年だったので、2020年ごろが目安だろう。

トリノ在住
トリノ在住者からのアドバイス

教会内では英語・イタリア語・フランス語・ドイツ語の字幕がついたビデオも常時放映されているので、それを見ることも可能です。聖骸布のレプリカや写真、詳しい歴史とミステリーを解く鍵は、聖骸布博物館(Museo della Sindone)に展示されています。興味をそそられた方は足を運んでみると面白いでしょう。

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名称 聖ヨハネ大聖堂(Duomo di San Giovannni Battesta)
住所 Via XX Settembre 87, Torino
Tel. +39 011.43.61.540
交通手段 バス 4r, 11,12,27,51,57,119 トラム 4 
カステッロ広場から徒歩8分
開館時間

月―土 7.00-14.00, 15.30-19.00 
日曜8:00-12:30,15:00-19:00

入館料

 

地図
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