マラテスタ寺院 (Tempio Malatestiano)

Tempio Malatestiano in Rimini
マラテスタ寺院は、リミニ駅から3分ほどまっすぐ歩いた左側にあります。

Tempio Malatestiano in Rimini
寺院入り口上部。フランチェスコ教会時代のゴシック装飾の上から大理石で覆われているのが分かります。

Tempio Malatestiano in Rimini
寺院右側には、7つのアーチにそれぞれ石棺が置かれています。

Tempio Malatestiano in Rimini
ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画。これを見る為にたくさんの人が訪れます。

他では見られない不思議な歴史を持つ、未完成のマラテスタ寺院を紹介します

リミニ駅からまっすぐ歩いて行くと、マラテスタ寺院が見えてきます。しかし正式名称はサンタ・コロンバ大聖堂(Cattedrale di Santa Colomba)と言い、リミニの人達からは、大聖堂として認識されています。中世から存在したこの教会は、ルネッサンスの時代に大改修されましたが、未完のまま現在に至っています。外観を観察してみて下さい。内側に、もとからあった教会の壁が見えるのがわかります。どうしてこういう作りになっているのか、マラテスタ寺院の歴史をさかのぼってみたいと思います。

中世の教会を、リミニの名士が自分のお墓に変身させちゃった!

ルネッサンス時代のリミニ。領主の中でも特に有名であったシジズモンド・パンドルフォ・マラテスタ(Sigismondo Pandolfo Malatesta、1417-1468)は、リミニ周辺の戦いにおいて隊長をつとめて勝利を飾り、リミニを経済的に豊かにしたとして、リミニの人達から現在も英雄扱いされている人物です。しかし2人の妻を殺した冷酷非道な一面も持ち合わせており、“リミニの狼”とも呼ばれていました。また、シジズモンドは芸術への造詣が深く、当時の著名な芸術家達を招いてリミニをルネサンス芸術の中心地として栄えさせようとしました。その一環として自分や3番目の妻のために、当時のフランチェスコ教会を自分達のお墓に改装する事を思いつきます。

15世紀半ば、建築家のレオン・バッティスタ・アルベルティ(Leon Battista Alberti)によって工事が始まりました。もともとシンプルな長方形であったフランチェスコ教会はゴシック様式で建てられており、それを大理石で覆うという方法が取られました。その為に、教会の正面など、外観の所々に昔のゴシック式建築を垣間見る事ができます。建物右側に回ってみて下さい。寺院外観は、もとからあった教会の壁ぴったりに大理石で覆われましたが、右側のみスペースを取った作りとなっています。ここには7つのアーチがあるのですが、それぞれのアーチの下には、リミニの名士、哲学者、思想家などの石棺が納められています。これは、寺院の改築開始からしばらく経った後、レオン・バッティスタ・アルベルティからのアイデアで実現したと言われています。しかしシジズモンドは完成を見ずに死去してしまったので、寺院の改築工事もそこで中断してしまいます。

マラテスタ寺院内部には、シジズモンドと3番目の妻、イゾッタの墓があります

寺院に入るとすぐ右側に、シジズモンドの墓があります。この墓は1449年には完成していましたが、当時の慣例に基づき、フレスコ画の装飾がなされるはずでした。しかし実際にはアルベルティの助言により、大理石での装飾がなされ、1452年に聖シジズモンド礼拝堂として正式に認められる事となります。墓に向かって正面には、マラテスタ家が好んで使用した象の紋章に支えられたシジズモンド像、左側には石棺があります。そのもう一つ奥には、シジズモンドの愛人であり、後に3番目の妻になったイゾッタ・デリ・アッティ(Isotta degli Atti)の墓があります。欄干に舞う天使達の彫刻装飾は、マッテオ・デ・パスティ(Matteo de’ Basti)とアゴスティーノ・ディ・ドゥッチョ(Agostino di Duccio)によるものです。夫の墓と同じ、象の彫刻に支えられた石棺には、シズモンドの紋章であるSとIのイニシャルを見る事ができます。

マラテスタ寺院でしか見られない貴重な美術品があります

必ず見て頂きたいのは、1451年、ピエロ・デッラ・フランチェスカ(Piero della francesca)が描いたフレスコ画「王子と聖シジズモンド」(Sigismondo Pandolfo Malatesta in preghiera davanti a San Sigismondo)です。寺院内、奥の右側にあります。ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画の中でも、現存する最古のものと言われており、また同時期に描かれた「シジズモンド・マラテスタの肖像画」(Ritratto di Sismondo Pandolfo Malatesta)はルーブル美術館に保管されています。もう一つはジョット(Giotto)作の「十字架像」。1300年頃の作品で、フランチェスコ教会時代を垣間見る事のできる唯一の遺品です。現在は中央祭壇の上にあります。

【リミニ在住:石井 教子】スタッフプロフィールを見る

リミニ在住:石井 教子
イタリア在住者からのアドバイス

リミニに来られる事があれば、ぜひとも訪れてほしい寺院です。夏に来られる場合は、サンダル履きや腕が見えるタンクトップなどでは入場できないので、気をつけましょう。

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名称 Tempio Malatestiano(マラテスタ寺院)
住所 Via 4 Novembre, 47921 Rimini, イタリア
見学時間 月曜日〜金曜日:8:30-12:30、15:30-19:00
日曜日:9:00-13:00、15:30-19:00
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