アドベンチャーな楽しい体験 オルビエートの地下洞窟ツアー(世界ふしぎ発見!でも紹介されました)

オルヴィエートの地下洞窟ツアー オルビエート
オルビエートの丘の下には広い生活空間が広がっています。写真中央はオリーブオイルを搾油する石臼です。生活のための様々なアイデアが詰まっています。

オルヴィエートの地下洞窟を1時間で巡るツアー

オルヴィエートの地下に広がる古代洞窟。迷路のように入り組んだ洞窟内には、古代の古墳や、井戸、中世のオリーブ製造所、ハト飼育小屋など興味深い歴史がたっぷりです。
オルヴィエートで一番大きな見学可能な洞窟で、大聖堂前のインフォメーション・オフィスで予約します。ほぼ毎日、1日4回程度ツアーが開催されます。だいたい1回のツアーで20名前後が参加するようです。あいにくイタリア語と英語のみの案内ですが、言葉が少し分かる人は、楽しめること間違いないです。ツアー所要時間は約1時間です。

オルビエートの観光案内所
地下洞窟ツアーは上写真の大聖堂前にあるオルビエートの観光案内所で予約します。詳細は公式サイトで確認できます。

大聖堂前からツアースタートします

大聖堂前にあるオフィスでツアーを予約します。1名6ユーロです。その時に英語ツアーかイタリア語ツアーか選べます。ツアー開始時間に同オフィス前に集合すると、ガイドさんが引率してツアーがスタートです。洞窟は大聖堂の南側にある崖沿いに広がっています。内部は十分歩きやすいですが、階段も多いので歩きやすい靴で入る必要があるでしょう。

Orvieto Underground
内部はとても広くて迷路状に入り組んでいます。まるでテーマパークのアトラクションのようですが、紀元前から中世に作られた、実際に利用されていた洞窟です。

地下に広がる洞窟ストーリー

オルヴィエートの高い台地の内側には、編み目のような洞窟が入り組んでいることが分かっています。これらの洞窟の起源はエトルリア時代にさかのぼり、中世の頃にさらに大きく広がったと言われています。ただこの洞窟が発見されたのは、なんと1970年代後半のこと。わずか40年前です。大聖堂から数百メートルの断崖で地滑りがおこり、その時の崖の裂け目からこの巨大な洞窟が発見されました。

Orvieto Underground
エトルリア時代に掘られた井戸。120×80センチの形には秘密があります。井戸の側面には足をかけて降りる穴が並んでいます。

内部は驚きの連続です

紀元前の洞窟にはたくさんの驚きが隠されています。例えば洞窟はただ丸いだけでなく、天井が三角形にまるで内側から見た屋根のように掘られています。これは紀元前は地下洞窟が死者の住処(すみか)として考えられていたからだそうです。

また地下洞窟内にはいくつもの井戸がありますが、これはいずれも80×120センチの長方形だそうです。これは効率的に深く穴を掘り進める上で、人が入って作業できる最小サイズだとか。さらに井戸穴の内側には、足がかけられる段差も残っています。エトルリア人の高度な技術が伺えます。

中世の頃はこの巨大な空間にオリーブオイルの搾油所も作られました。地下に作られた理由は大きく2つあります。1つは土地問題。当時もすでに土地が不足していて、地下の広い空間を有効利用したのです。もう一つはオリーブの実は11月~1月に収穫されますが、その時期にオリーブの実を搾ると寒さで粘度が高くなってしまい上手く濾過できません。そこで室温が18度前後に保たれている洞窟内に搾油所を建設したのです。

Orvieto Underground
これがハト飼育部屋のコロンバイオ。清掃用の水槽があったり、ネズミ対策に壁の下部が漆喰で塗られていたりと、アイデアが満載です。日本のテレビ番組でクイズに取り上げられるほど興味深い世界です。

一番の見どころは「ハトの飼育部屋」です

日本のクイズ番組にも良く登場するのがこのハトの飼育部屋「コロンバイオ」です。伝書鳩からも分かる通り、ハトの帰巣本能は卓越しています。そこに目を付けた中世のオルヴィエート人は、この洞窟内にハト小屋を作りました。朝目を覚ましたハトたちは洞窟の開口部から外に飛び出し、自ら食事しに行きます。そして夜にはきちんと帰宅。崖の上にあるオルヴィエートでは鳩肉が貴重なタンパク源で、現在でも鳩肉が名物料理にもなっています。ハト小屋には水道管を配備して掃除しやすくしたり、ネズミが鳩の卵を盗まないように壁に漆喰を塗ったりと、現代でも通用するようなアイデアが満載、「へぇ~」の連続がです。

オルヴィエートに来たら地下洞窟は必見です。
見どころたっぷりなオルヴィエート。治安の良い町は美味しい料理にもあふれています。ローマの喧噪を離れて、ぜひ美しいオルヴィエートに1泊して、エトルリアと中世の発見と感動を満喫して下さい。

オルビエート地下洞窟ツアーは予約をした方が良いです。バスで大聖堂前に到着したらすぐにその足で予約しましょう。ツアーまでの間に町を散策すれば、すべてスムーズにいきます。

Orvieto Underground
ハトはここから飛び立ち、自ら食事を済ませて帰ってきます。とても効率的な飼育方法です。
スタッフ

予習が大切です 

英語とイタリア語のみの案内で解説が少々難解ですが、見る価値はあります。公式サイトには日本語の説明もあるので、しっかり予習していくと良いでしょう。オルヴィエートの台地に広がる迷路のような洞窟は本当に神秘的です。 余談ですが、オルヴィエート全土に広がる洞窟ですが、大聖堂の下だけは洞窟がないそうです。これは大聖堂建設時に巨大な教会の重さに耐えられないと、大聖堂広場の下の洞窟だけ埋め直したそうです。面白いですね。 

イタリア在住:堂 剛 スタッフ一覧

もう一つの地下洞窟ツアー

オルヴィエートには地下洞窟いくつかありますが、町のケーキ屋さんの地下にプライベートの地下洞窟が発掘されました。ケーキ屋の親父さんが偶然見つけて、数年かけて綺麗に掘り返したのだとか・・・。ガイド付きツアーでは、そのプライベートの地下洞窟にご案内可能です。チヴィタと一緒に貴重な体験を満喫してきて下さい。『オルヴィエート・チヴィタのガイド付きツアー

オルビエート地下洞窟の基本情報

名称 Orvieto Underground(オルビエート地下洞窟)
おすすめ
住所 Piazza del Duomo, 23, 05018 オルビエート
行き方 オルヴィエート正面にある観光インフォメーション『Servizi Turistiche』にて予約、集合スタート
電話番号 +39 0763 340688
休館日 12月25日
開館時間 毎日11:00、12:15、16:00、17:15ツアースタート 2月は土日のみ上記時間で開催
入館料 €7
その他 基本は英語ガイド付きツアー
サイト http://www.orvietounderground.it/
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